情報漏えい対策を強化する一環としてブレードPCの活用に対する関心が高まっている。米クリアキューブテクノロジー(テキサス州)は、ブレードPCに特化し製品開発を行っているが、7月中旬には米レノボと販売代理店契約を結ぶなど、ニーズの盛り上がりとともに注目を集めている。クライアントコンピュータの在り方を見直す動きが活発になっているなか、クリアキューブが世界と日本の市場をどのように捉え製品開発を進めているのか。同社のケン・ノッツ・シニアテクノロジストに聞いた。

 ──日本市場では、セキュリティ対策としてブレードPCに対する関心が高まっている。

 セキュリティレベルを高めたいという狙いから、ブレードPCに注目している顧客は日本企業だけではない。世界的なトレンドとなっている。

 2年ほど前までは、ブレードPCの導入目的で最も多かったのは「管理の容易さ」。2番目が「コスト削減」。そして3番目が「セキュリティ」だった。しかし、今はセキュリティ対策の一環として検討・導入するケースが増えてトップになっている。世界的にこの流れは共通しているが、日本の顧客は、セキュリティ対策を目的に導入を検討しているケースが圧倒的に多い。

 米国では、「個人情報保護法」のような法律がない。(個人情報保護の法制化は)これからの段階だ。また、情報漏えいを万一起こした場合は、日本企業の方が信頼性低下などのダメージを受けやすい。米国でも情報漏えい事件・事故はあるが、日本のように大問題にはならない。

 ──セキュリティ対策としての導入メリットはどこにあるのか。

 セキュリティの観点でいえば、データやHDD(ハードディスクドライブ)は社内の情報システムで管理でき、データの扱いにも制御をかけることができる。このため、パソコンに比べ圧倒的にセキュリティレベルは上がるだろう。コスト面では、米国のある病院では、3か月間で20万ドルの管理コストが削減できたケースがあるなど、コストパフォーマンスも高い。

 ──大手コンピュータメーカーなど、競合も製品を投入してきた。

 クリアキューブは、ブレードPCの開発に特化しており、技術的優位性は明らかだ。特に日本のユーザーは完璧主義なので、高い品質が求められる。日本のユーザーはパソコンと同じ感覚でブレードPCを扱いたいと思っている。IBMのパソコン事業を買収し世界的パソコンメーカーとなった米レノボが、クリアキューブの製品を販売するのもその技術を認めた証拠だろう。

 ──今後のブレードPCの研究・開発のポイントは。

 中堅・中小企業(SMB)が導入しやすいように、管理の容易さを実現するソフトウェアの開発が最も重要だ。中長期的にはブレードPCのリソースを仮想化して、各マシンの資源を有効活用する仮想化技術に力を入れていく。