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米クリアキューブテクノロジー 「ブレードPC需要は世界的なトレンド」 セキュリティの追い風受け好調
2005/08/01 21:48
週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載
──日本市場では、セキュリティ対策としてブレードPCに対する関心が高まっている。
セキュリティレベルを高めたいという狙いから、ブレードPCに注目している顧客は日本企業だけではない。世界的なトレンドとなっている。
2年ほど前までは、ブレードPCの導入目的で最も多かったのは「管理の容易さ」。2番目が「コスト削減」。そして3番目が「セキュリティ」だった。しかし、今はセキュリティ対策の一環として検討・導入するケースが増えてトップになっている。世界的にこの流れは共通しているが、日本の顧客は、セキュリティ対策を目的に導入を検討しているケースが圧倒的に多い。
米国では、「個人情報保護法」のような法律がない。(個人情報保護の法制化は)これからの段階だ。また、情報漏えいを万一起こした場合は、日本企業の方が信頼性低下などのダメージを受けやすい。米国でも情報漏えい事件・事故はあるが、日本のように大問題にはならない。
──セキュリティ対策としての導入メリットはどこにあるのか。
セキュリティの観点でいえば、データやHDD(ハードディスクドライブ)は社内の情報システムで管理でき、データの扱いにも制御をかけることができる。このため、パソコンに比べ圧倒的にセキュリティレベルは上がるだろう。コスト面では、米国のある病院では、3か月間で20万ドルの管理コストが削減できたケースがあるなど、コストパフォーマンスも高い。
──大手コンピュータメーカーなど、競合も製品を投入してきた。
クリアキューブは、ブレードPCの開発に特化しており、技術的優位性は明らかだ。特に日本のユーザーは完璧主義なので、高い品質が求められる。日本のユーザーはパソコンと同じ感覚でブレードPCを扱いたいと思っている。IBMのパソコン事業を買収し世界的パソコンメーカーとなった米レノボが、クリアキューブの製品を販売するのもその技術を認めた証拠だろう。
──今後のブレードPCの研究・開発のポイントは。
中堅・中小企業(SMB)が導入しやすいように、管理の容易さを実現するソフトウェアの開発が最も重要だ。中長期的にはブレードPCのリソースを仮想化して、各マシンの資源を有効活用する仮想化技術に力を入れていく。
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