デジタル著作権管理(DRM)関連の製品を開発・販売するイージーシステムズジャパン(澁谷紳一郎社長)は、セキュリティ分野を強化する。8月には、永続的なファイルの暗号化により社外のモバイル環境でファイルを安心して利用できる新たな国産セキュリティ製品の販売を開始し、情報漏えい防止対策を講じる企業へ売り込む。同社は新製品の発売にともない、システムインテグレータ(SI)やディストリビュータなど新規パートナーの開拓を活発化させ、新製品を1年間で20万クライアントの販売を目指す。

 同社の創業は95年。CD/DVDライティングソフトウェア「Drag'n Drop(ドラッグンドロップ)シリーズ」などを主力製品にしてきたが、02年にセキュリティソフトウェア分野にも進出、「ezFileSecurity(イージーファイルセキュリティ)」、「ezServerSecurity(イージーサーバーセキュリティ)」を製品化した。

 「ファイルごとに簡単に暗号化を図ることができ、権利のある人だけが見えるようにする」(林淳一・営業本部副本部長)ことを基本コンセプトにし、イージーファィルは作成者本人がアクセスできる人間を指定でき、イージーサーバーでは人事部や開発部など組織単位のフォルダーに対して自動暗号化のルールを決められる。

 3世代目となる今回の「ezSecurity(イージーセキュリティ)」は、「前2製品の経験を踏まえ、ノウハウを集大成した。例えば前製品ではオフラインでファイルが使えなかったが、PKI(公開鍵暗号)認証によりこの問題を解決し、さらにきめ細かいアクセス権限の設定なども簡単にできるようにした」(同)という。

 具体的には、各種認証やログ監視、ノートパソコンのハードディスク暗号化、デバイスへの書き出しなどのセキュリティ製品と連携できるようになった。

 また、利用環境についても、認証情報を管理するライセンスサーバーに未接続でもPKI認証でいつでも永続的な暗号化ファイルを利用できるほか、ファイルごとに閲覧や印刷、編集、保存、オフライン利用などの権限を個人や部門別に設定できるようにした。

 林副本部長は、「これまでの当社セキュリティ製品は、社内からの情報漏えい防止には威力を発揮したが、さらにオフライン対応が望まれていた。新製品では、社外へファイルを持ち出すことを想定して改良を加え、社内使用時と同じセキュリティを確保できるようにした。また、利用環境でも、従来はシステム部門が利用権限を与えていたが、個人や部門で設定ができるようになり、大幅に使い勝手を強化した」と強調する。

 同社のセキュリティ製品は、パートナー約20社を経由して販売してきたが、新製品の発売にともない、他社のセキュリティ製品と組み合わせソリューション販売できる新規パートナーを開拓する。「今年度(06年9月期)は、セキュリティ製品が主力になる」(林副本部長)と、年間20万クライアントの販売を見込んでいる。9月からは新製品を欧州でも販売する。