システムインテグレータ(SI)のイージーネット(和田俊弘社長、大阪市淀川区)は、情報セキュリティシステム構築技術を生かし、情報漏えい監視・追跡および電子メール・セキュリティの新商品を開発、セキュリティソフトの販売事業に参入する。新商品はそれぞれ11月以降に販売を開始することにしており、地盤である近畿のほか、首都圏などでもベンダー系を含めた販売代理店網を整備していく方針。発売後1年でそれぞれ100本程度の販売を計画、さらにP2P(ピア・ツー・ピア)のセキュリティ分野を中心に商品ラインアップを充実させていく考えだ。

 イージーネットが新たに開発したのは、情報漏えい監視・追跡ソフト「easyNet Raptor(イージー・ネットラプター)」と電子宅配便ソフト「easy FiLEX(イージー・ファイレックス)」の2種。イージーネットのグループ会社で、ソフトウェア研究開発のソリューション・クルー(藤原礼征社長、大阪市淀川区)が開発したウェブアプリケーション開発のためのフレームワーク「FALCON(ファルコン)」を用いて開発した。ファルコンは、開発効率とセキュリティの向上を目的としたもので、ウェブアプリケーション開発だけでなく、広範な領域をカバーできる。現在、ある技術系国立大学の業務ポータルなどの構築に用いられているが、市販のソフトに用いるのは今回が初めてとなる。

 イージー・ネットラプターは、インターネットと企業内のネットワーク通信を常に監視するとともに、フォレンジック機能により、全通信データの記録や検索、ファイルの復元なども可能。管理者へのアラートや管理者自身の使い方もチェックできる仕組みになっている。また、エンジン自体も実装するため、カスタマイズも可能。企業のコンプライアンス(法令遵守)体制の整備にともない、今後、ニーズは高まるとみている。

 一方、イージー・ファイレックスは、企業内および企業間でのファイルのやり取りにおいて、SQLインジェクションなどにより安全性が低下することを防ぐのが目的。納品データや設計書などの機密情報や大量のデータを、安全・高速に特定の相手に配信・受信でき、ダウンロードやアップロードのログ管理のほか、有効期限の設定などもでき、セキュアなファイル共有システムを構築できる。

 イージーネットは、システムインテグレーションを中心に事業を展開してきたが、今回、セキュリティ分野の新製品を開発したことにともない、ソフト販売に本格参入する。地盤の近畿地区では、直販のほか代理店による販売も進める。ただし、サポートについては、イージーネットが手掛け、技術的なフィードバックにつなげる。一方、これまで事業展開の機会が少なかった首都圏についても、代理店網の整備を進める予定で、すでに数社の候補が上がっている。価格は、両製品とも80万円(ユーザー数100の場合)程度を想定しており、年間100本の販売を目指す。さらにP2P分野のセキュリティ製品を中心に、ラインアップの拡充を図る考え。

 なお、今回開発した2つの製品は、10月26日から東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれる「セキュリティソリューション2005」に出展することにしている。