電子メール基盤構築のミラポイントジャパン(湯佐嘉人社長)は、日本航空(JAL)のグループ内で利用する社内のメールサービスに同社の電子メールセキュリティアプライアンス製品「RazorGate(レーザーゲート)450」が、このほど採用されたと発表した。JALでは今年に入り、一度に大量の迷惑メールが届く事件が相次ぎ、「日常業務に支障をもたらす」と、同社のメールサービスを運用する富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)と共同で同製品を導入。1日16万通の受信メールが8万通に半減するなど、迷惑メールの撃退に成功した。

 JALが富士通FIPの従量課金制のASP(アプリケーションの期間貸し)型メールサービスの利用を開始して、今年で5年目。JALの電子メールユーザーには、多い時は1人当たり30通の迷惑メールが届くなど、日常業務に支障をきたしており、早急な対応を迫られていた。

 今年4月には、「個人情報保護法」の完全施行が控えていたことから、「ITセキュリティ管理の観点から、迷惑メールの防止策が必須となった」(JALの河野文隆・ITセンターマネジャー)と、富士通FIPと協議して同製品の導入を決めた。

 レーザーゲート450は、業界1位の「誤検知率ゼロで最高精度のスパム検知率」を誇る。マイクロソフトの「パワーポイント」など添付ファイルのスキャンを含む高度なコンテンツフィルタリング機能が搭載されており、チューニングも最小限ですむ。だが、導入に際しては、検知率の精度と逆に誤検知により「本来届くべきメールまでもが、受信できなくなることは避けなければ」(河野マネジャー)と心配したが、8月から2週間の試験運用を経て、その可能性がないことを確認した上で導入した。

 レーザーゲート450には、他社製品にない「メールハードル」という独自技術が搭載されている。この技術は、SMTP(シンプル・メール・トランスファー・プロトコル)のレイアで動作し、スパムの60-80%を受け取らずにすみ、大量の迷惑メールを一斉に弾くが、こうした機能がJAL側に評価された。

 メールサービスを運用する上では、「通常のスパム防止装置では、運用側でフィルタリングするなど、常時メンテナンス作業が発生する。だが、このレーザーゲート450は、一般に流れるメール量や内容を把握して、迷惑メールかどうかを判断する」(富士通FIPの橋本和典・第三カスタマサービス部担当部長)ため、運用側で自主的に判断する作業がなくなった。

 富士通FIPは、「JALの導入事例を参考に、ミラポイント製品を横展開する。JALと同様にスパム対策に悩む企業は多数ある」(橋本担当部長)と、ミラポイント製品の販売を拡大する。ミラポイントジャパンは、「ウイルスの問題を解決でき、少ない投資で最大限の効果を発揮できることも選定のポイントになった」(東藤貴子・マーコム&チャネルマーケティングマネージャ)と、同製品の拡販に自信を見せている。