シマンテック(木村裕之社長)はこのほど、ウィンドウズ向けデータ保護製品を発売した。7月に統合した旧ベリタスソフトウェアの製品をバージョンアップ。ディスクを利用して継続的に最新データをバックアップできたり、各ユーザーが自分自身でウェブブラウザからファイルの修復・復元(リストア)ができるなど、データ保護に関する作業を一元化できる機能を充実させた。新製品は、遠隔地のオフィス(リモートオフィス)を中央で集中的にバックアップするニーズの高い中堅企業などに対し、チャネルを通じて拡販する。

 新たなデータ保護製品「Symantec Backup Exec 10d for ウィンドウズ Server(バックアップエグゼ10d)」は、ディスクベースのバックアップ手法を採用したことで、データのバックアップと復元が高速化したほか、複数サーバーの同時バックアップを可能にした。

 新たに「Backup Exec Continuous Protection Server」を搭載したことにより、常に最新データをディスクに取り込み、変更があれば即時にバックアップされる。最新データを上書きでバックアップするのではなく、データを取りながらスナップショットを管理するため、世代管理もできる。

 また、データ利用者がウェブブラウザを通じて、破損したり、上書きされたファイルを直接的に修復・復元できる「リトリーブ・インターフェイス」という業界初の機能も提供した。従来、データ利用者が過去のデータを修復・復元する場合は、IT管理者に依頼してデータを保存したテープなどから手作業で探す必要があったが、IT管理者を介す手間が省けるようになった。

 バックアップエグゼ10dについて、雨宮吉秀・マーケティング本部プロダクトマーケティング部マネージャーは、次のように語る。「当社では、データ破損の最悪なケースを想定して、ディスクとテープを組み合わせたバックアップを推奨している。こうした一連のデータ保護に関する作業を、すべてバックアップエグゼ10dの1か所のコンソールで管理できる」。

 リストアに関するソフトなどを組み合わせることなく、遠隔地のオフィスを含めたデータ保護の管理を一元化できるということになる。

 即時にデータがバックアップされるので、データ過多によるネットワークへの負荷が心配されるが、変更があったブロック単位で差分を送るほか、使用可能なネットワーク帯域幅を指定できるため、こうした負荷を軽減できるという。仮にネットワークの接続が切れた場合は、データをプッシュ型で配信し、データのログを保存しているので、再接続してすぐに自動的にバックアップができる。

 雨宮マネージャーは、「プッシュ型で遠隔地にある事務所などへエージェントソフトを配布でき、インストール作業が必要ないなど、バックアップエグゼ10dは、バックアップ管理に必要な作業に関するIT管理者の介在を軽減できる」という。

 これまでのデータバックアップでは、一定の時間帯をこの作業に割く必要があり、作業も複雑で管理コストが増大していたが、この製品により、こうした負担も減らせるとしている。

 同社によると、バックアップエグゼ10dの主なターゲットは、中堅企業で、特に、遠隔地に拠点を構える企業へ訴求できると見ている。旧ベリタスのチャネルやOEM(相手先ブランドによる生産)供給先の2次店などを通じて拡販していく。

 また、システム復元ソリューション「Symantec LiveState Recovery 6.0」とバックアップエグゼ10dが連携することにより、システムのリカバリポイントを保護し、テープに移動して別の場所で保管するという利用方法が可能になった。今後、こうした旧シマンテック製品と旧ベリタス製品の連携をより強化する計画だ。