キング・テック(王遠耀社長)、ニューテック(笠原康人社長)、日立アイ・エヌ・エス・ソフトウェア(日立INS、片岡雅憲社長)の3社は近く、各社が扱うコンピュータ機器を組み込んだ中堅企業向け電子メールセキュリティのアプライアンス製品を共同で販売する。各社製品の部品手配や機器の諸設定(キッティング)、初期設定などを施し、各々のチャネルから企業へ提供する。導入コストは、製品を個別に購入するのに比べて3分の1に抑えられ、「価格面で二の足を踏む中堅企業へ導入しやすくした」(王社長)という。3社合計で向こう1年間に5─10億円の売上高を見込んでいる。

 アプライアンス製品は、「メールアーカイブ/フィルタリングソリューション」の名称で売り出す。具体的な製品としては、日立製作所のLinuxサーバーに日立INSのメールアーカイブ/フィルタリング製品「WISE Audit(ワイズ・オーディット)v3.0」やキング・テックのバックアップ機器「ARCserve(アークサーブ)」、ニューテックのRAIDディスク「EvolutionⅡSATA RAID」などを組み込んだ。販売価格に3年間の導入作業費と保守サポートを付けるほか、企業ニーズに応じてカスタマイズも行い、部品調達から保守サポートまでワンストップで提供する。

 導入に際してはまず、顧客企業のシステム状況をチェックシートで診断。システム要件が決まり次第、部品手配やキッティング、初期設定などを施して、すぐ稼働できる状態で企業へ納入する。

 価格は、500ユーザーライセンスモデルが約630万円、501─1000ライセンスが約690万円、1001─2000ライセンスが約840万円。導入後の保守サポートは、大手独立系システムインテグレータ(SI)に委託して「共通一次窓口」を設け、迅速に保守対応できる体制を敷いた。

「当面、サーバーは日立製を提供するが、企業の要望に応じてNECや富士通、IBMなどの扱いを検討していく。ディスクだけでなく、テープを利用したバックアップも提供できる」という。国内では、今年4月に「個人情報保護法」が完全施行され、来年1月頃にも情報セキュリティ管理実施基準「ISO27000」の日本語版が発表され「情報セキュリティ事件・事故管理」の項目が盛り込まれる。大企業では、こうした規制への対応が進むが、中堅企業の対応が遅れているため、低価格・早期導入のソリューションを提供することで需要を喚起できると見ている。