【上海発】中国に特化したビジネスリサーチを展開するサーチナが2005年10月に上海新秦信息諮詢有限公司(上海サーチナ)を通じて中国の消費者を対象に調査を行ったところ、携帯電話の複数台所有が急速に進んでいることが分かった。

 世界で最も勢いのある携帯電話市場が中国だ。情報産業部(情報産業省)の発表によれば、10月の携帯電話加入件数は前年同月比17.95%増の3億8304万件である。

 00年10月はまだ6723万件だったから、ここ5年間の伸び率は、実に470%に達したことになる。

 中国の消費者モニターに携帯電話の保有状況を聞いた今回の調査では、保有台数1─2台が最も多く、通信方式は中国移動(チャイナモバイル)系GSMが全体の65%弱となった。

 05年5月に行った同様の調査と比較すると、携帯電話を「1台持っている」人の割合は51.17%から41.44%に減少。しかし「2台持っている」人は同35.61%から43.06%に、「3台持っている」人は7.67%から12.06%に増加していることが分かった。「4台以上持っている」人も1.79%から3.44%に増加し、複数台を持っている人が全体的に増加傾向にあることが明らかになった。

 地域別でみると、「2台持っている」は上海市で、「3台持っている」は北京市で最も多く、それぞれ他の都市に5ポイント以上の差をつけている。

 また携帯電話を実際に使っている人に対して使用中の通信キャリアを聞いたところ、最も多かったのは前回と同じく「中国移動系GSM」となり、全体の64.11%を占めた。以下「中国聯通(チャイナユニコム)系GSM」(12.61%)、「中国聯通系CDMA」(9.94%)と続くのも前回と変わらない。パーセンテージについても大きな変動はみられなかった。

 中国版PHSの小霊通(「シアオリントン」と呼ばれる)についても「中国電信系」が9.17%、「中国網通(チャイナネットコム)系」が3.79%となり、それぞれ0.2ポイント程度の変動はあったが、中国電信系優位の傾向は変わっていない。

 次に、現在利用している携帯電話のメーカーを聞いたところ(複数持っている人はすべて)、最も多かったのは前回と同様「ノキア」で、続く「サムスン」を10ポイント近く引き離してダントツとなった。前回第2位だった「モトローラ」は1.1ポイントの僅差で第3位。

 ノキアのユーザーを世代別でみると「20代」が最も多く、職業別では「学生」が最も多かった。ちなみにノキアは、10月17日に、中国における携帯電話の累計生産台数が2億台の大台を突破した。

 トップ3に続くのは「シーメンス」「ソニーエリクソン」で、外国企業が上位を占める状況は変わっていない。中国メーカーは第5位に「TCL」、第6位に「波導(BIRD)」がランクインしているものの、それ以外のメーカーの割合は、いずれもノキアの10分の1を下回っている。「TCL」と「波導」は、ともに広東省での保有シェアが最も高かった。またカメラ付き携帯電話の購入意欲に関する設問に対しては、全体の57.33%が「欲しい」と答え、24.72%が「今のところ購入は考えていない」としている。「すでに持っている」のは17.94%で、前回調査より4.93ポイント上昇した。

 世代別でみると、「すでに持っている」割合は40代で多く、「購入を考えていない」は30代、最も「欲しい」と考えているのは10代であることが分かった。またカメラ付き携帯電話の購入に積極的な消費者の割合が最も多い地域は上海市だった。(サーチナ・森山史也)