オートデスク(志賀徹也社長=米オートデスク本社副社長)は、3次元CADシステムの拡販に向け、1次販売店に対する支援体制を強化する。現在主流の2次元から3次元へのシフトをユーザーに促していくには、まず1次販売店の提案力を高め、そのうえで2次販売店へと波及させていくのが効果的と判断。3次元に対応できるチャネル網を段階を追いながら整備していく。今年から営業担当者のトレーニングや、販売奨励金・広告支援などのインセンティブの仕組みづくりに着手し、2007年から制度として導入する。

 日本では現在、約20社の1次販売店、約200社の2次販売店があるが、「3次元を売るには1次販売店の提案力を高めていく」(志賀社長)ことがまず重要とみて、支援制度の仕組みづくりに乗り出すことにした。これに先行する形で昨年には、1次販売店の営業担当者約90人に対し「ターゲットアカウントセリング(TAS)」、「シチュエーショナルセールスネゴシエーション(SSN)」、「バリューセリング(VS)」の3メニューで構成する基礎トレーニングを実施した。今後は、米オートデスク本社が展開しているチャネル戦略を参考にしながら、日本市場に適した支援策の検討を進め、07年から制度化する。

 3次元CADへの移行に伴い、ユーザーからの要望が一段と複雑化・詳細化すると予想されるなか、米本社ではこのほど事業部門の再編を実施。「ビルディングソリューション(BSD)」「インフラストラクチャソリューション(ISD)」「製造ソリューション(MSD)」「プラットフォームテクノロジー(PTD)」の4つに分かれているCAD部門のうち、BSD、ISD、MSDの3部門を細分化した。具体的には、BSD部門を「建築」「エンジニアリング」「構造」の3つに、ISD部門を「地図」「土木」の2つに、MSD部門を「製造」「データ管理」の2つに切り分けた。

 そのうえで、それぞれのセクションごとにチャネル網を構築し、「各販売店には専門分野にどんどん特化していってもらう」(ビル・グリフィン・北米チャネルセールスシニアディレクター)体制を今後数年かけて整備する。

 チャネル網は「プレミアムソリューションプロバイダ(PSP)」「セレクト」「スタンダード」の3層構造とし、このうちPSPには年間3億円以上を売り上げることを条件に手厚い支援を提供していく方針。PSPの専門性・提案力を高めることで、その下に位置する販売店への波及効果を狙っていく。

 こうした仕組みを日本法人でも検討していきたい考えで、「米欧でのPSP制度の動向を見ながら、日本にふさわしい形で準備を進めていきたい」(志賀社長)としている。