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アイティフォー アライアンス戦略を加速 ソフト開発分野での提携強化

2006/01/09 12:50

週刊BCN 2006年01月09日vol.1120掲載

 アイティフォー(須賀井孝夫社長)はアライアンス戦略を加速させる。来年度(07年3月期)に向けて資本提携を含むアライアンス先を累計4-5社に増やす方向で準備を進めている。すでに今年度下半期にウェブ制作関連で2社と資本提携を行っており、今後はソフトウェア開発の上流工程でのアライアンスを視野に入れる。

 同社のソフトウェア開発人員は現在約120人体制だが、最近の受注拡大を受けて上流工程部分の人手不足が課題となっていた。中流工程以降は約300人分の作業を外部発注して補っているものの、上流工程は外注化が「難しい」(須賀井社長)のが現状だ。

 この課題を解決するため、最新の開発手法やテクノロジーを持つ中堅ソフト開発会社との資本提携を含めたアライアンスの準備を進めており、上流工程の開発体制の強化を進める。アライアンスが順調に進めば70人分ほどの開発人員の増加が見込め、アライアンス先を含めた上流工程の開発人員は200人近い体制になる見通し。

 ウェブ制作関連で資本提携した2社は、アイティフォーが独自に開発したEC(電子商取引)システム関連のビジネスに貢献している。日記形式のホームページ「ブログ」を活用した新サービスを強化するなど、アイティフォー社内だけではこれまでノウハウが不足していた部分を補完する役割を担う。ソフト開発分野におけるアライアンスでも補完し合える関係づくりに重点を置く。

 企業合併などで社内に吸収してしまう方式だと提携先企業の特徴や優位性が「薄れてしまう」可能性があるため、場合によっては、緩やかなアライアンスにとどめて相乗効果を最大限に発揮できる体制をつくる。
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