システム開発の三和コムテック(柿澤晋一郎社長)は、サイト安全証明サービス「ハッカーセーフ」でクレジットカード会社との共同販売に踏み切る。現段階で複数社と提携を進めており、3月末に大手1社と契約する方向だ。共同販売では、ネットショップを中心に拡販していき、06年夏までに国内1万サイト以上の導入を目指す。クレジットカード業界では、カード番号の盗難が後を絶たないため、クレジット決済を扱うネットショップに対して安全基準に準拠したサイト運営を呼びかけている。そのため、三和コムテックはクレジットカード業界が抱える課題の払拭策として、ハッカーセーフを提案している。

 同社が3月末に契約を結ぼうとしているのは、国内の大手クレジット会社。

 米国のクレジットカード業界では、ファイアウォールやウイルス対策ソフトのインストール、ウイルス定義パターンファイルの定期的な更新などを義務づける「PCI(ペイメント・カード・インダストリー)データ・セキュリティ」が安全基準の標準となりつつある。

 米国で開発された「ハッカーセーフ」は、ウェブサイトのセキュリティ状況を自動リモートスキャンで毎日検査するのが特徴。4000項目以上の脆弱性検査を行い、欠陥がなければ検査したウェブサイトに“証明シール”を表示する。

 こうした機能が評価されて、複数のクレジット会社と提携交渉が進んでいるという。クレジットカード会社にしても、ネットショップにサイトの脆弱性検査サービスを導入できれば、カードの不正使用を防ぐ自衛手段となる。これにより、同社ではクレジットカード会社との共同販売で、今夏までに導入サイト数を1万以上に引き上げる方針だ。

 ハッカーセーフの顧客数は、06年2月末の時点で2000サイト。これまでは、生命保険会社や金融機関、データセンターなど詳細な個人データを保有する企業向けの情報漏えい対策サービスとしてハッカーセーフを提供してきたが、「インターネットを通じてクレジットカード番号のデータ盗難が増えているため、今後はネットショップへの導入にも力を入れていく」(柿澤社長)としている。

 ハッカーセーフは、セキュリティメーカーの米スキャンアラートが開発し、三和コムテックが国内総代理店として販売している。

 価格は、1年間で29万8000円と他社に比べ低価格に設定。昨年には、万一の不正アクセスによる情報漏えい事件の発生に備えた「個人情報漏えい保険サービス」も無料で付加した。ITベンダーにハッカーセーフのサイト証明サービス技術を有償で提供するOEM事業も手がけ、2007年に国内3万サイトへの導入を目指している。