ピー・シー・エー(PCA、大炊良晴社長)は、5月施行の「会社法」の対応版を競合他社に先駆けて出荷した。対応版でアップデートすれば、すでに入力されている会計データを同法様式にできる。全国の販売代理店を通じて、中堅中小企業に拡販し、1年間で新規導入5000社、バージョンアップで5000社への提供を目指す。競合する業務ソフトウェアベンダーの対応版は、5-6月にかけて出揃い、“会社法特需”に向けた覇権争いが激化しそうだ。

 PCAの「会社法」対応版は、財務会計ソフトの中堅中小企業向け「PCA会計8V.2」シリーズと小規模法人向け「経理じまん8V.2」の2製品。企業の実務に応じて移行手続きができるのが特徴だ。同社の対応版を使えば、「遡って、帳票、計算表、決算書を新様式にできる」(亀井俊宏・営業本部企画室係長)という。

 しかし、月次決算を実施している企業には「4月までの帳票や計算表などについては法施行前の会計基準を適用したい」とのニーズがある。同社の対応版は、「会社法適用前の科目体系と会社法適用後の科目体系の選択ができる」ことが、他社の製品にない機能だ。

 「会社法」に対応していない前バージョンを導入し、保守契約を交わしている企業には無償で提供。それ以前のバージョンを持つ企業は、有料の保守契約(年間2万5000円)をすることでバージョンアップが可能だ。

 「会社法」では、貸借対照表の「資本の部」が「純資産の部」に変更されるなど、様式自体が大きく変わる。「すべての企業が様式を改める必要があり、市場規模はかなり大きい」(折登泰樹・専務取締役)と、期待する。

 PCA以外では、弥生が5月下旬に会社法対応版を出荷し、バージョンアップと新規導入で1万社への提供を目指す。このほか、オービックビジネスコンサルタント(OBC)が5月中から段階的にサポート期間中の会計製品すべてに対応し、応研も「大蔵大臣」と「建設大臣」向けに対応プログラムを6月中に提供することにしている。

 ベンダー各社とも「消費税改正以来の“特需”」と見ており、目標販売数を高めに設定している。