ストレージベンダー各社がSMB(中堅・中小企業)を狙って事業拡大に乗り出した。アライアンス強化や製品ラインアップ拡大、パッケージ販売に着手するなどで新規顧客を開拓していく。

 ネットワールド(中村康彦社長)はEMCジャパン(ナイハイゼル・エドワード社長)との提携を強化し、ストレージ事業を拡大させる。EMCの中位機種に加え、上位機種の販売も開始。ストレージ事業の売上高を、現状の3億円規模から2006年度(06年12月期)には20億円にまで増やす方針。

 提携拡大により、ネットワールドはEMCの「EMC CLARiX CX」シリーズや「EMC CLARiX Disk Library」シリーズ、「EMC Celerra NS」シリーズ、「EMC Centera」の販売を開始した。これまでは、「EMC CLARiX AX100」など中位機種の販売が中心だった。

 森田晶一・常務取締役マーケティング本部長は、「企業内のデータ量が年を追うごとに増加し、ストレージ事業を拡大させる機運が高まっている。さまざまなニーズに対応するため、取扱製品を広げた」という。上位機種の拡販に向け、営業部門とマーケティング部門のスタッフなどで構成される組織「スペシャルチーム」も設置。CXシリーズを中心としたシステム提案などを行っていき、「今年度末までに50件程度のシステム案件の受注を見込む」。

 当面は、CXシリーズで大企業や中堅企業、AXシリーズで中小企業を対象とした販売が中心だが、「取扱製品の増加で顧客企業に対するシステム提案の幅が広がった。そのため、AXシリーズを大企業のバックアップ向けのセカンド機として拡販できる可能性が高い」という。また、中小企業でも仮想化に関するニーズが出てきているため、「3年以内にはCXシリーズの導入が中小企業に浸透する」としている。

 EMC製品に力を注ぐのは、特定メーカーのサーバーに片よらず、「対象顧客のさまざまなシステム状況に対応できる」と判断したため。「サーバーシステムでも仮想化ニーズでハードウェアとOSの分離が進むだろう。仮想化を切り口として、ヴィエムウェア製品の拡販や、SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)システムの新規顧客を開拓できる」としており、ストレージ事業とサーバー事業の連携強化も図っていく。