ITコンサルティング会社、ナレッジネットワーク(福岡市、森戸裕一社長)は6月1日から、大手企業を取引先とする中小企業を対象に「日本版SOX法対策レベル診断サービス」を開始する。診断を受けた中小企業向けにコンサルティングを実施するほか、SIerやソフトウェアベンダーなどを仲介し、具体的なシステム構築に結びつける。同社はコンサルティング費などを中小企業から徴収し、年間1-2億円の売上高を見込んでいる。

 診断サービスは、同社ホームページ上で設問10項目のそれぞれ4つある選択肢から1つずつ選ぶアンケート方式を採用。診断結果は、SOX法の理解度や取引先企業の動向把握と対応、組織体制の整備、人的対策、技術的対策、マニュアル整備など6項目をレーダーチャートで表示し、中小企業が行うべき内部統制の対策を明らかにする。

 同サービスは無償で、診断結果のプロファイルを基にコンサルティングを行うほか、SIerなどベンダーにこれをアナウンスすることで中小企業のシステムを手がける。2年後に予定されているSOX法施行を前に、大手企業とSCM(サプライチェーンマネジメント)で関連する中小企業に対し、大手企業の内部統制に準拠したシステムを支援する。

 森戸社長は「大手企業と取引のある企業は内部統制の準備をする必要がある。しかし、中小企業の多くは理解しておらず、きっかけがないと動き出そうとしない。このため、同法に見合う内部統制を敷く会社が少ないのが現実だ」と話す。実際にトヨタ自動車が九州トヨタを設立した際、部品調達などで地場の取引先を7割にする予定だったが、5割にも満たないという。

 同社は福岡市で「中小企業IT化支援団体連絡会」を主宰し、ITコーディネータに対し内部統制に関するセミナーや教育、ソフトベンダーへの営業研修会などを行っている。これにより中小企業とSIerとの間の“緩衝材”としての役目を果たし、「中小企業に対し、内部統制を満たしているとの何らからのお墨付きを与えたい」(同)という。内部統制のコンサルティング費用は、SIerなどへの仲介料を含め150万円から300万円の価格帯に抑えるとしている。