日本アバイア(藤井克美社長)は、来年度(2006年10月期)早々に業界別組織の設置を検討する。国内市場では、同社のIPテレフォニー関連機器は、コールセンターでは拡販に結びついているものの、一般オフィスの導入が少ない。このため業界別のシステム提案で新規顧客を開拓していく。

 アバイアの米国本社では、コールセンターをはじめ製造業や金融業など業界別に組織を編成しているという。これにより、ワールドワイドのIPテレフォニー市場でトップレベルのシェアを確保している。

 一方、日本では、NECや富士通、沖電気工業、日立製作所など国内のPBXメーカーが強く、IP-PBXの販売でもPBX顧客へのリプレースを中心にビジネス拡大を図ろうとしている。

 日本アバイアの加瀬健・マーケティング部長は、「PBXメーカーがIPに変わっても強いという状況を打破したい。新しい分野でビジネスを拡大するためには、単にIPテレフォニー機器を販売するだけでなく、顧客ニーズに対応したソリューションを提供しなければならない」と判断し、業界別の組織再編を模索しているという。

 「現時点では、どのような組織に再編するか具体的には決めていない。しかし、これまで顧客を獲得してきた業界を分析し、その業界で事業を拡大できる体制を今年度末までに整備したい」考えを示す。

 また、これまでは販売代理店経由のビジネスが中心だったが、「パートナーへのサポートが十分ではなかった」と認めており、支援制度を強化。コールセンター分野で顧客を多く獲得した実績を生かし、同社の営業担当者が積極的に新規顧客を開拓することや、代理店営業担当者の同行などでサポートする“市場開発営業”の組織化も検討している。

 同社は、国内コールセンター市場でトップシェアを誇っているものの、同分野のユーザー企業はコスト削減を目的にIP電話網を構築する傾向が強いため、新製品の発売でもなかなかリプレース需要を掘り起こせないのが実情。しかも、国内メーカーが低価格を武器に同分野で攻勢をかけているケースもあり、シェア確保が厳しい状況でもある。このため、新しい市場の開拓によって事業の拡大を推し進める。