富士通ビジネスシステム(FJB、鈴木國明社長)は、自社ブランドの「自治体向けソリューション」の提供を開始した。市町村合併が終了し、基幹システムやネットワークなどバックエンドのインフラ整備が一段落したと判断。今後は、「住民向けサービス」の需要が拡大するとして、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL、斎藤潔社長)から製品のOEM供給を受け、自社製品として販売する。対象とするのは、大手SIベンダーの参入が少ない人口30万人未満の自治体。3年間で200システムの販売を見込む。FJBは、フロント系から入り込み、庁内事務を手がけることで、自治体ビジネスを拡大する。

 FJBは、富士通SSLが開発・販売する「PoweredSolution(パワード・ソリューション)」の自治体向けソフトウェア製品群「Webコミュニティスイート」のOEM供給を受け、「WebAS/Public」として提供している。同製品は、自治体が住民向けに提供するポータルサイトを構築し、相談や陳情などの回答を迅速化したり、行政案内や相談、住民の意見交換、公共施設予約などのサイトを作成できる。

 対象となるのは、人口30万人未満の自治体約700か所。このうち、200か所は地域イントラネットが整備され、FJBも50か所のシステム構築を手がけた。ほとんどの自治体がホームページを開設しているが、「住民から情報公開や相談などの問い合わせがきても、庁内文書と連動していないため、迅速な対応ができていない」(FJBの橋本英明・公共ビジネス推進部長)ため、全庁レベルの情報・ノウハウの共有を図るソリューションを提供する。

 FJBは、自治体のホームページがリプレース時期にあると判断。ホームページの再構築時をとらえて「WebAS/Public」を提案する。橋本部長は「小中学校向けに学校と保護者間の連絡を支援するウェブ環境や障害者向けのアクセス支援などのニーズが高まっている。庁内のウェブシステムを1か所合理化すれば、次のシステム構築につながる」と、自治体職員向けポータルサイト「Web AS/Key'sPotal」や内部事務、部門などのシステム導入を促す。

 FJBは今年2月に発表した中期経営3か年計画で、中堅中小企業、大手企業、医療に加え、自治体を重要市場として戦略を強化。自治体分野は昨年度(2006年3月期)の売上高が約140億円。08年度(09年3月期)には、180億円に拡大する計画だ。