仮想化ソフトベンダーのヴイエムウェア(三木泰雄社長)は、国内アプリケーション開発ベンダーとの連携強化を急ぐ。ERP大手のSAP製品の一部やオラクルデータベースなど世界の主なアプリケーション、ミドルウェアの動作保証は進んでいるものの、国産アプリケーションの連携はまだ始まったばかり。仮想化プラットフォームでデファクトスタンダードを目指す同社にとって国内主要ベンダーから動作保証をいかに早く取り付けられるかが業績伸長のポイントになりそうだ。

 仮想化プラットフォームはOSやミドルウェア、アプリケーションを一体的に仮想化するソフトウェアである。

 ハードウェアとOSの中間に挟まれている構造上、まずはハードウェアとの互換性確保のためにNECや富士通、日立製作所など主要サーバーベンダー6社と今年春までに連携。動作検証を済ませて共同で販売する体制をつくった。OSはウィンドウズやリナックスなどPCサーバー上で動作するものに対応を済ませてある。

 今後は国内ミドルウェアやアプリケーションとの動作保証をより完全なものにする。SAPやオラクルといったERP大手など、「世界的にみてシェアが大きいミドルウェアやアプリケーションベンダーからの公式サポートは得ている」(三木社長)としているが、国内SIerやソフト開発ベンダーとの連携はこれからだ。

 ウィンドウズなどヴイエムウェア製品がサポートしているOS上で動作するアプリケーションは、原則として問題なく動作するとみられている。だが、基幹業務システムや全社的な導入などの実績を早急に増やしたい同社としては、より多くのSIerやアプリケーションベンダーから公式サポートを得たいところ。ユーザーの信頼を得やすく、ビジネスを有利に展開できるからだ。

 グローバルの業績を見ると、昨年度(2005年12月期)売上高は前年度比で1.8倍近い約3億8000万ドル(約440億円)に急成長し、今年度も伸びの勢いは衰えていない模様だ。好調な業績伸長の背景には基幹業務システムへの適用や全社的な導入が進んでいることが挙げられる。ただ、国内においては、「オーストラリア地域での売上高にもまだ達していない」と、市場規模で勝る日本でのビジネスの伸びが米本社から期待されている。

 仮想化需要の拡大はマイクロソフトなど大手プラットフォームベンダーも注目しており、今後類似製品が増えることが予想されている。「技術的に2-3年は他社をリードしている」という現段階で、いち早くデファクトスタンダードの地位を確立することが重要課題となっている。それだけに、SIerやアプリケーションベンダーを巻き込んだビジネスの拡大を急ピッチで進めていく方針だ。