NTTデータ子会社のNTTデータシステムズ(小島武雄社長)は、会社法や日本版SOX法に対応した内部統制機能を拡充した自社の国産ERP(統合基幹業務システム)「SCAW(スコー)」の新版で市場開拓を本格化する。「IT統制」などのコンサルティングを行うパートナー制度を新たに設けるほか、今年度(2007年3月期)中に販売・開発を手がけるSIerを新たに10社程度増やすなど、チャネル網を拡充する。また、内部統制に関連する他社のアライアンス製品を増やす。「SCAW」は6月で累計導入数が1000システムを突破。来年度までに新規200社、09年度に累計1700社の導入を目指す。

 「SCAW」は93年に、NTTデータが販売を開始しNTTデータシステムズが主に拡販を担当している。財務、生産、営業、人事管理の機能を備える国産ERPとして投入した。04年には、申請・承認機能を備えた「SCAW Frontizm」やSOA(サービス指向アーキテクチャ)に対応したシステム連携の「SCAW eTrans」の機能を追加。今年4月には、会社法と内部統制機能を強化した新版「SCAW Ver.4.3」を発売している。

 販売は、2年前まで直販が8-9割を占めていた。だが、05年4月にソランやコベルコシステム、NTTデータの地域販社などによる「SCAWパートナー制度」(現在31社)を設置してからチャネル販売が伸び、昨年度は6割を占めている。「販路を拡大するうえで、パートナーは欠かせない存在。独立系のSIerを中心に数を増やす」(田野周・SCAW事業本部パッケージ事業部パッケージ営業部課長)と、日本版SOX法などの需要拡大に向け同制度を拡充していく方針だ。

 今年度中には、内部統制の「IT統制」などに関する導入前のコンサルティングができるパートナー10社程度と新たに協業するほか、販売・開発を行う「プレミアムSIパートナー」(現在9社)と「スタンダードSIパートナー」(同7社)をさらに10社程度増やす。田野課長は「地域に影響力のある独立系SIerや派遣型のシステム開発から脱却したいSIerなどを開拓する」という。こうしたパートナーの若手営業担当者に対する営業、技術トレーニングなども強化する。

 「SCAW」は開発当初から「カスタマイズの柔軟性」をコンセプトとしており、企業ごとに異なる独自要件を満たせるという特徴がある。同社では、日本版SOX法施行を前に内部統制に関連する要望が増えると予測し、「SCAW」の連携製品を拡充していく。7月には、電通国際情報サービスの連結会計システム、8月には、NetIQのシステム管理ソリューションとの連携を発表。今後も、他社製品との連携を模索する。

 「SCAW」は6月で累計導入が1000社を突破。導入企業規模は、年商100-1000億円。昨年度は、グループ会社を100社以上抱える大企業のグループ会計システムに採用されるなど、売上高が前年度比40-50%増の100億円に達した。今年度は「競合他社が失速した昨年度ほどの勢いはない」ものの、10%程度の増加を見込んでいる。09年度までに、年間売上高を200億円、累計導入を1700システムにすることを目指す。来春には、承認関係や履歴管理などを強化した新版をリリースする。