セキュリティ製品の販売を手がけるフォーバルクリエーティブのトップに6月下旬就任した金住治社長は、親会社フォーバルとの連携とサービスビジネスの拡大を重点戦略に掲げた。昨年度まで4期連続の経常赤字で不振が続く同社だが、今年度は黒字化を見込む。金社長は主力ビジネスの製品卸事業に依存しないビジネスモデルを標榜しており、重点分野のなかでもとくにサービスビジネスに本腰を入れて取り組む姿勢を示している。

 フォーバルとの連携では、フォーバルの通信サービス利用者向けにセキュリティ製品の販売を開始した。フォーバルの顧客は中小企業が中心で、一方のフォーバルクリエーティブの顧客は大企業がほとんど。このため「顧客層の違いから協業することはこれまでほとんどなかった」(金社長)という。しかし、フォーバルクリエーティブが販売するファイアウォールなどのセキュリティ機器は中小企業からも需要が出てきたことから、フォーバルの営業担当者がセキュリティ商品も販売する体制を築いた。

 フォーバル社内にセキュリティ機器の知識や経験を試す独自の認定資格試験制度を6月にスタート。約300人の資格取得者を抱える。また、今後はフォーバルとの連携をさらに推進するための専門部署も設置する計画だ。フォーバルの顧客のうち、フォーバルクリエーティブの顧客になる可能性が強い企業は約1万2000社に達するという。

 サービス事業は、販売先となるSIerに向けたサービスを強化していく。単純な製品の卸販売だけでなく、セキュリティ製品をSIerがエンドユーザーに納入する際の導入支援やコンサルティングサービスを手厚くする。

 今年度(2007年3月期)から同サービスビジネスを「プロフェッショナルサービス事業」と名づけ、今年度は全売上高のなかで、同事業を約30%まで成長させる方針だ。

 金社長は、マイクロソフト、NTTコミュニケーションズ、デルなどを経て6月24日にフォーバルクリエーティブの代表取締役社長に就任した。親会社のフォーバル取締役にも就いている。