【上海発】ショートメッセージ天国の中国では、それを悪用した詐欺が目立つようになってきた。

 中国には、VASP(Value-Added Service Provider=付加価値サービスプロバイダ)がたくさん存在している。これらVASPは、ショートメッセージや着信メロディなどのコンテンツを提供したり、IVAS(インターネット付加価値サービス)を提供したりする。今やほとんどのラジオやテレビ番組では、電話ではなくショートメッセージを通して視聴者との情報交換を行うほどの広がりをみせている。

 ショートメッセージ詐欺を防ぐために、公安部、情報産業部、銀行業監督管理委員会の3官庁は、昨年11月、合同で違法なメッセージを取り締まる特別アクションを開始した。公安部の広報資料には、よくあるVASPの詐欺手口が紹介されている。

 例えば、当選情報を送ってお金を騙しとる手口。「××公司設立10周年記念にあたり、抽選を行いました。あなたの携帯番号は△△賞に当たりまして、賞金□万元です。すぐに××××までご連絡を」。メッセージ受信者が連絡すると、当選金を指定の銀行口座に振り込むために、手数料、郵送料、所得税などを先に支払うよう要請される仕掛けだ。

 ショートメッセージが犯罪手段として使われているのは送り手、受け手双方の情報モラルが低いためだが、一方で法律の不備も要因としてあると思われる。情報産業部はVASP市場の整備に重点的に取り組んでいる。5月26日に同部は電話会議を開催して、VASPの料金徴収制度を見直すアクションを決定した。誇大広告、曖昧な料金体系、購読の押し付けなど、社会の常識から逸脱したVASPの経営姿勢はユーザーの強い不満を招いていると会議で述べられている。

 8月9日、中国電信(チャイナテレコム)は違法運営していたVASP16社を除名したと報道した。中国移動(チャイナモバイル)広東支社もVASPの新しい評価・管理制度を導入するそうだ。
魏鋒(ウェイ・フェン=ACCS上海事務所所長、Shanghai@accs.or.jp)