【ソウル発】三星電子が40ナノ32ギガNAND型フラッシュメモリを開発した。世界初の快挙だ。このメモリカードが10枚あれば韓国国会図書館の蔵書のすべてが持ち運べるといわれる。メモリの容量を毎年、着実に2倍に増加させてきた同社の技術力を結集して生まれた製品である。

 黄昌圭(ファン・チァンギュ)三星電子半導体総括社長は9月11日、ソウルで記者会見を開き、「新概念のCTF(Charge Trap Flash=電荷を既存導体ではなく不導体物質に保存する方式)のNAND技術を開発した。この技術を活用した40ナノ32ギガNAND型フラッシュメモリを汎用化し、2008年から量産に入る。08年にはテラバイト時代の基盤になる20ナノ256ギガNAND型フラッシュメモリまで開発可能である」と発表した。

 1年半で容量(集積度)が2倍に増えるという「ムーアの法則」に対して、黄社長は1年ごとにメモリ容量を2倍に増やすというメモリ新成長論、「黄の法則」を7年連続で立証したことになる。

 三星電子は99年に256メガを開発し、00年512メガ、01年1ギガ、02年2ギガ、03年4ギガ、04年8ギガ、05年16ギガとメモリ容量を毎年着実に倍増させてきた。今回開発した40ナノはセルの間隔を髪の毛の3000分の1ほどの薄さで作った超微細技術で、32ギガメモリ容量は328億個のメモリ素子を親指の爪の大きさほどに集積した。このメモリを利用して16のチップでメモリカードを製作した場合、新聞400年分、高解像度写真3万6000枚、映画40編を保存できる。メモリカードが10枚あれば韓国国会図書館にある220万冊の蔵書を丸ごと保存できるので、図書館を持ち歩くこともできるようになる。

 三星電子は01年に技術開発を開始し、02年にCTF基本特許155件を確保、昨年に入って60ナノ8ギガNAND型フラッシュ試作品を生産した。CTF技術が量産に適用されれば、競合他社に2-3年の格差を広げることになる。

 また、三星電子は世界最大容量の新物質メモリである512メガPラム(Phase Change:RAM)と、世界初ハイブリッドドライブ用SoC(System on Chip)の開発にも成功した。Pラムはラムとフラッシュの長所を取り揃えた次世代メモリで、パーフェクトメモリともいわれている。データを保存する際に既存データを削除せず直接書き込めるためプログラムの速度が既存フラッシュメモリより30倍も速い。三星電子は08年からこの製品を商用化する計画だ。

 また、ハイブリッドドライブ用SoCはハードディスクではなくメモリでブーティングする方式で、起動時間を10秒以上短縮し、ドライブの電力消耗も80%ほど節約できるという。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)