富士通サポート&サービス(Fsas、前山淳次社長)が、保守サービス事業のテコ入れを進めている。保守サービス事業は、ここ数年サービス単価の下落が厳しい状況。前山社長によれば年率5-6%で下がり続けているという。この価格下落を補うため、サービス提供方法の効率化と、保守対応機器の拡充を骨子とした施策を展開。サービス提供体制の見直しでのコスト削減と、マルチベンダー対応を加速させることによる売り上げ拡大を推進、保守サービス単価の下落を補う。

 保守サービス体制の見直しでは、PCとプリンタの保守業務を専門で手がける拠点「PCエキスパートセンター」を新設した。従来、CE(カスタマーエンジニア)は顧客ごとに担当を分けており、顧客の情報システム内にあるすべての製品について保守・修理業務を担っていた。

 ただ、PCとプリンタについては、保守業務にそれほど高いスキルを必要としないことから、すべての顧客に横断的に対応する専門部隊を配置した。これにより、スキルのあるCEをより高度な保守業務にあてて作業効率化を図る。昨年11月、東京都中央区人形町に専門の拠点「PCエキスパートセンター」を40人体制で開設。港区、千代田区、中央区に限定したエリアで試験的に運用していたが、今年度(2007年3月期)内に東京23区に対応エリアを広げる計画だ。将来的には東京都内ほか、大阪や名古屋など主要都市での展開も検討している。

 一方、売り上げ拡大に向けては、マルチベンダー化を加速させる計画。とくに、富士通とシスコシステムズが通信事業者向け大型ルータの開発で提携していることを受け、シスコ製品の保守サービスを拡大させる考えだ。通信事業者に納入されたシスコ製品を対象に保守サービスを提供する。そのため、シスコの技術者認定資格の最高位「CCIE」の資格取得者を昨年度末の13人から50人に増やす。このほか、CEの教育に関しては、ハードだけでなくソフトの保守業務も担当できるCE「ACE」も、昨年度末の555人から900人まで拡充する計画だ。

 前山社長は、「保守サービスの単価は年率で5%ずつ下がり続けている。従来のハード保守では生き残っていけない」と強調。好調な運用サービスやシステム構築を伸ばしながら、保守サービスの単価下落を補うためビジネス体制の転換に力を注ぐ意向だ。