システム販売系SIerのアールツー(大和恒夫代表取締役)は、インターネットテレビ電話ソフト「SOBA TV Phone」をASPサービスとして今年10月から提供開始した。まずは、法人市場で顧客企業を増やすため、来年秋までにSIerを中心に販売代理店100社の獲得を見込む。2010年までには、インターネットテレビ電話サービス市場で50%のシェア獲得を目指す。

 「SOBA TV Phone」は、京都大学やオムロンなど産学共同研究で設立したSOBAプロジェクト(緒方敏博社長)が開発した次世代ソフトウェア基盤の「SOBAフレームワーク」をベースとしたソフト。P2P(ピア・ツー・ピア)技術でサーバーを介さずにパソコン同士で通話が可能なほか、インターネット上でユーザー同士がファイルを共有することができる。今年3月からSOBAプロジェクトのコミュニティサイト「SOBA CITY」で簡易版のソフトを無償で配付。8月末の時点で約5000人の会員を獲得し、ニーズがあるとの判断から商用化に踏み切った。利用料金は、ユーザー数やシステム案件などで異なるが、クライアント端末1台あたり月額3000-5000円に設定している。

 販売は、SOBAプロジェクトが医療機関などに直販することに加え、SOBAフレームワーク開発の産学協同研究に携わったアールツーが法人市場で顧客企業の開拓を図る。アールツーの大和恒夫代表取締役は、「無償サービスでは、個人ユーザーの利用に加えて製造業など法人が会員になるケースが多かった。そのため、SIerを販売代理店として獲得し、販売代理店各社が得意とするシステムと組み合わせた提供体制を整える」としている。個人ユーザーへの提供については「SOBA CITY」上の簡易版ソフトをバージョンアップし、有償化することを計画しているほか、「ISPを通じてブロードバンドサービスのひとつとして提供する」という。

 「スカイプ」に代表されるように、インターネット電話ソフトやサービスは国内で需要が増え始めている状況。大和代表取締役は、「国内インターネット電話システム市場は、2010年までに1兆円規模まで成長する。『SOBA TV Phone』を誰でも簡単に使えるサービスとして訴えていき、マーケットで50%のシェアを獲得する。将来的には、デファクトスタンダードを目指す」としている。