【ソウル発】韓国の全国民10人に1人は通信料金延滞者に登録され、サービス利用を停止されていることが、このたび分かった。経済力のない未成年者も含めると、料金延滞者は28万人に及ぶという。

 情報通信部の「通信社別情報通信料金未納者現況」に基づき国会で分析した結果、今年8月現在の料金延滞回線は633万5000回線で、延滞金額は9349億ウォン(約120億円)に達している。

 個人に与えられる住民登録番号をもとに重複回線を除いたところ、国民の9.7%にあたる468万人が通信サービス料金の未納者として登録されることとなった。また幼児を含む未成年者の延滞は28万2000人、延滞金額は441億ウォン(約60億円)にのぼる。

 移動通信キャリア3社とKT、Hanaro、DACOMなど通信会社の料金延滞は2003年の244万人から急増し、3年間で2倍に膨れ上がった。延滞の割合は移動通信が66%、有線通信が34%を占めた。

 移動通信の場合、KTFが125万9000人で最も多く、SKテレコム(114万人)、LGテレコム(64万8000人)の順となった。

 固定電話とインターネットを含む有線通信はKTが86万8000人、Hanaroが52万4000人、オンセ通信15万人、DACOM8万8000人の順だった。

 延滞の背景として、国会では「韓国が高度な情報社会として成長する一方で、所得や物価に比べると高い通信費負担と、景気悪化が引き金となって通信料金延滞者が一挙に増加する状況となった。政府はこれ以上延滞者が増加するのを防ぐと同時に、最小限の着信サービスだけでも利用できるような救済策を講じていくべきだ」との声が上がっている。

 韓国では国民総背番号制度により住民登録番号で身元が割れるため、通信料金を延滞した場合、金融決算や他のサービスの利用も制限される。韓国ではまだ携帯電話のパケット定額制がないため、中学生や高校生が意識せずモバイルコンテンツを利用するケースがあとを断たない。

 その結果、無線データ料金数百万ウォンを請求され、とても払えないと自殺する事件も相次いでいる。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)