【ソウル発】三星が1996年から財団となった成均館(ソンギュングァン)大学情報通信工学部大学院に、韓国で初めて携帯電話学科が新設され、来年から修士課程が始まる。携帯電話学科は毎年、修士40人、博士12人を募集する。1次12人募集に99人、2次28人募集に266人が志願し、競争率は9.1倍となった。

 合格者は三星電子から授業料全額と毎月100万ウォンの生活費補助金が支給され、卒業すれば三星電子情報通信総括に入社、携帯電話関連の研究開発を任されることになる。

 携帯電話学科はヒューマンインターフェース、コネクティビティ、エムベデッドSW、モバイルプラットフォーム、モバイルヘルスなど次世代携帯電話にかかわる5つの研究グループで構成される。

 入学試験は三星電子の入社試験よりも難しかったとのうわさだ。書類審査、教授面接、三星職務能力試験(SSAT)、三星電子面接の4段階を合格しなくてはならない。特に面接とSSATは入社試験と同じレベルで、大学の内申オールAにTOEICで満点を取った人も落ちたほどだ。

 携帯電話は、昨年246億ドルの輸出を記録し、韓国全体輸出の8.6%、IT輸出の22%超を占める韓国の主力輸出品だが、専門の人材を育てる大学はなかった。

 三星電子の関係者は「人材に対する関心はますます高まっているが、企業は専攻能力を基盤とした実務的な人材を要求し、大学はIT技術の速い変化を教育課程に直ちに反映しにくいのが実情だ。携帯電話学科こそが韓国IT産業の競争力を一段と引き上げる産学協同モデルになるなるだろう。企業と大学が協力し、韓国の携帯電話産業をグローバルトップに発展させるという目標を持ち努力すれば国家競争力にもつながる」と評価している。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)