ネットワーク機器ディストリビュータのネットワークバリューコンポネンツ(NVC、渡部進社長)は、法人向けFMCサービスを2007年から提供する。モバイルをベースに一般オフィスでのVoIP需要を促し、07年度(07年12月期)に10億円の売上高を目指す。

 NVCは、台湾High Tech Computer(HTC)製のスマートフォン「htc Z」を活用してFMCサービスを提供する。同スマートフォンは、携帯電話が無線LAN環境でIP電話として、そのほかの環境では3G携帯電話として利用できる。しかも、どの環境下でも「050」から始まる電話番号で発着信できることが特徴だ。

 渡部社長は、「他社製のスマートフォンは、契約者情報を記録したICカード『SIM』を差し込まなければIP電話として利用できない仕組みになっている。しかし、当社が販売する端末は環境に応じて自動的にIPや3Gに切り替わるため、ユーザーにとっては他社製品よりも使いやすい」としている。価格は1端末あたり7万円。SIPサーバーなど社内向けシステムを含めた初期費用は、50万円からに設定している。

 対象企業はSMBやSOHOだ。「小さな企業では従業員のほとんどが外出しているケースが多いため」という。売上高については、「提供開始後3か月以内に1000台の販売で1億円規模を見込む。1年間では1万台の販売で10億円を目指す」としている。

 法人市場では、一般オフィスでIP電話の普及が鈍い。渡部社長は、「固定電話をIP化するメリットが見いだせないからではないか」とみている。一方、モバイル化は携帯電話を中心に法人市場で浸透している。しかも、“どこでもオフィス”と、フリースペース化を進める企業も多いことから、「一段とモバイルの活用頻度が高くなる。そのため、法人市場ではモバイルのIP需要が増える」と判断し、FMCサービスの着手に踏み切った。事業を手がけるにあたり、専門チームも設置している。