【ソウル発】情報通信部と放送委員会は1月31日、第4次IPTV共同推進協議会を開催し、IPTVテストサービスの結果、技術的な問題はないので早期に商用化することで合意した。

 IPTVテストサービスは昨年11月から2か月間、Cキューブコンソーシアム(KT)、DAUMコンソーシアム(Daumコミュニケーション)の2つのコンソーシアムが実施し、放送委員会と情報通信部からの予算を含め総計273億ウォン(約35億円)が投入された。

 Cキューブコンソーシアムはソウルと郊外の239世帯を対象にTバンキング、Tコマース、VODといったインターラクティブなサービスをTVでサービスした。KTのほかに地上波4社とSKテレコム、ハナロテレコム、CNNなど52社が参加し、事業費だけで240億ウォンを投入した。

 DAUMコンソーシアムはポータルサイトのDAUMが中心となり、TV局のKBSや中小企業など10社が参加した。33億ウォンの事業費をかけてソウル江南100世帯を対象にオンラインポータル、ゲーム、VODサービスを提供した。

 テストサービスの結果、ネットワーク、サービスプラットホーム、セットトップボックス、電子プログラムガイド、セキュリティなど技術的な面では商用化に向け大きな問題はないことが確認された。

 テストサービスに参加したユーザーの71%が、いつでも見たい時に見たい番組が選べるのでIPTVを利用したいと回答、47%は画質に満足と答えた。また、放送委員会が「IPTVはケーブルTVと同じなので放送委員会が規制するべき」と主張しているのとは異なり、ユーザーの72%はIPTVは地上波やケーブルTVとは違うサービスと捉えていることがわかった。

 しかし、テストサービスが無事終了したにもかかわらず、いまだにIPTVの商用化のめどはたっていない。

 情報通信部は商用化を早期に開始するため放送法を緩和し、IPTVのための法制度を整備すると発表したが、具体的な計画の発表は遅れている。IPTVの商用化には同意しながらも省庁間の縄張り問題が解決しないため、商用化の予定も遅れている。

 国会が中心となるIPTV特別委員会も1月から活動を始める予定だったが、12月の大統領選挙を前に議員らの離党が相次ぎ、誰を委員にするかさえも決まらない状況が続いている。

 IPTVに最も力を入れているKTは「IT大国であるはずの韓国が、技術は持っているのに政府の問題で世界に遅れてIPTVを始めなければならないとは恥ずかしい」と主張し、ついに法律や政府の意思に関係なくIPTVの商用サービスを始めると発表するにまでに至った。

 KTやDAUMのほかにポータルのNaverやLGパワーコムもIPTVに進出する計画を立てていることもあり、KTとしてはこれまでに投資した費用の回収のためにも、市場独占という意味でもこれ以上待てない状況だ。

 韓国IPTVの商用化は大統領選挙の後、つまり2008年に商用化されるという説もあり、IT業界は気を揉んでいる。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)