東洋ビジネスエンジニアリング(千田峰雄社長)はERP(統合基幹業務システム)事業を強化する。生産管理システムの構築実績が豊富であることから、主に大手製造業の買い替え需要を捉えることで売り上げを伸ばす。ただ、旺盛な需要に人員の引き当てが間に合わず利益を圧迫する課題が残る。積極的な人材採用や協力会社のリソースを活用するなどして乗り切る。

 国際競争に勝ち残るために業界再編が急ピッチで進む製薬会社などのERP需要が急増。電機や機械などの製造業でも、ERPの買い替え需要が拡大している。2月7日付で今年度(2007年3月期)連結売上高見通しを13%上方修正、130億円とした。前年度比では14.2%増と大幅に伸びる見込み。しかし、利益見通しは上方修正せずに据え置いた。

 需要に応えるだけの人員の確保が難航。外注費が増えたことが響き、利益を伴わずに忙しさだけが増える傾向が現れた。さらに粗利率が高い自社製ERP「MCフレーム」のライセンス売り上げが当初予定よりも約1割少ない9億円になる見通し。ライセンス料の多くが粗利で利益貢献度が高いだけに、インパクトは大きい。SAPやオラクルなど大型のERP構築需要に人手を取られたことで、虎の子のMCフレームの商機を一部逃した。

 人手不足を補うために今年度はグループ全体で社員数約400人に対して協力会社の人員数を約60人追加して約460人に増強。外注率が半分強になる見込み。利益率を高めるには「全体の3分の2を内製化するのが理想」(千田社長)としながらも背に腹は替えられない状況だ。

 業種別で見ると今年度は製薬業から受注が伸び、売上高見通しに占める比率は前年度比で約3ポイント増えて37%になる見込み。来年度は製薬業に加えて電機や機械など他の業種の買い替え需要も積極的に取り込んでいく方針。

 とはいえ、依然として人員の引き当てが厳しい状況にあることから、全社の売上高を大幅に伸ばすのは難しい模様だ。利益ベースでは収益力のあるMCフレームの拡販に力を入れるなどして改善させる意向を示す。MCフレームの販売パートナーは全国20数社あることからパートナーへの支援も強化する。

 親会社の東洋エンジニアリングから独立して9年目。独立時に入社した社員がリーダーとして頭角を現しつつあり「中期的にみれば人材は育っている」ものの、当面は新規採用や協力会社の人員増で補うなどして業績拡大を目指す方針だ。