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韓国のIT事情 三星電子製半導体のコピー出回る 中国の模造品が脅威に

2007/02/26 19:38

週刊BCN 2007年02月26日vol.1176掲載

【ソウル発】三星電子が世界で初めて開発した1Gナンドフラッシュメモリのコピー品が中国で製造され、韓国経由で第三国に輸出されていたことが発覚し、検察が捜査に乗り出した。仁川空港税関で摘発されたこのコピー品は三星電子製メモリの製品番号を消してから、その上に新型製品の製造番号を表記する方式で流通していた。

 今回摘発されたコピー品は、三星電子の本物と区別が難しいほど精巧に偽造されていた。しかし、仁川空港の税関は、製造元が三星電子になっているのに確認印章がないだけでなく、外部包装状態にも違和感があったため、調査をしてみたら中国製のコピー品であることが発覚したと説明している。

 ナンドフラッシュメモリは電源が切れても情報が残る記憶装置で、デジタル機器の中核部品として脚光を浴びている三星電子の主力製品だ。

 今回の事件が深刻なのは、三星電子の中核技術までコピーされている疑いがあるからだ。三星電子の社員とのつながりも疑われている。三星電子やハイニックス半導体は中国、インドで安いコピー品が出回っているため対応を急いでいるところだった。

 半導体のコピー品による損害は短期的に10億ドル以上、コピーが増え続ければ三星電子のブランドイメージにも打撃を与え、100億ドル以上の損害に拡大すると予想されている。

 コピー品は韓国の主な輸出品目である自動車、携帯電話、鉄鋼など、さまざまな分野に広がっている。三星電子はSAMSONG、SANSING、SIMSUNGなどのコピーブランドが中国で広がっているため、対応を急いでいる。1月には、三星のマンション「来美安(レミアン)」のブランド名、設計、分譲方式などを無断使用した中国の建設会社が摘発され、中国政府によって1060万元の罰金が課されるという事件もあった。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)
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