きっとエイエスピー(松田利夫社長)は、サーバー側にアプリケーションを集約したサービス・モデルを構築する独自の「基盤技術」の提供を、通信キャリアやISPなどに拡大する。「SaaS(Software as a Service)」やコンピュータ資源を必要に応じて購入する「ユーティリティコンピューティング」などの要求に応えたソリューションをパートナーと共同で提案する。ISPが「基盤技術」を導入すれば、既存の業務アプリケーションをネットワークを介して利用できる従量課金制などの新サービスを始めることができる。

 この「基盤技術」は、サーバー上で生成したUI画面を描画するAPI情報をパソコンに転送する「GO─Global」や、アプリケーションプログラムをパソコン側の要求分だけ送出する「App Stream」のほか、超高精細ドキュメント配信「eRez」、ユーザー統合管理、プラットフォーム仮想化など海外製品などを組み合わせ、独自に構築した。これを利用することで、パッケージソフトウェアや自社開発ソフトをあらかじめパソコンにインストールせず、ネットワーク上のさまざまな端末で利用できる。

 今年1月には、パートナー戦略を強化するため「認定インテグレーション・サービス・プロバイダ制度」を開始。パートナーのSIerに対し「基盤技術」の技術や導入を支援して、「サーバーサイド・コンピューティング・ソリューション」を提供している。今後は各種パートナー経由で、通信キャリアやISP、データセンター事業を手がけるプロバイダに対して、「基盤技術」を利用したソリューション提案を進める。

 同社によると、サーバーベースの仕組みを導入して、シン・クライアントでアプリケーションを利用するユーザーは、国内パソコン利用台数(約3600万台)の10分の1にあたる約360万台になると推計。また、調査会社の米ガートナーによれば、2011年までに世界の業務ソフトの25%(現在5%)は「SaaSモデル」になると予測している。

 松田社長は「当社の技術を利用すれば、ホスティング方式でCADの画面を携帯電話で閲覧できるようになる。通信キャリアなどを受注し、この半年で固定客を獲得したい」としている。