ITインフラ統合管理ソリューションを提供するアボセントジャパン(粟倉豊社長)は、自社のKVMスイッチや統合運用管理製品、昨年買収した米ベンダーのLinuxサーバー管理アプライアンスなどを組み合わせた新たなITインフラ管理ソリューションの提供を開始した。ディザスタリカバリ(DR=災害復旧)や拠点間で分散するITインフラを遠隔監視・制御・修復することを必要とする企業に対し、主にパートナー経由で売り込む。パートナー向けの保守プログラム「アボセントケア」の提供も計画しており、ソフトウェアとハードウェアを融合した案件を獲得したITベンダーの支援を強化する。

 同社は、ITインフラ統合管理ソリューションの世界最大手、米アボセントの日本法人。米アボセントは昨年3月にLinuxインフラ環境の運用管理製品を展開する米サイクレイスを、9月に運用管理ソフトベンダーの米ランデスク・ソフトウェアを買収した。両社の製品とアボセントの既存製品を組み合わせた新しいソリューションを、6月から日本市場に順次投入している。

 アボセントは、サーバーのコンソールを一元的に操作する装置「KVMスイッチ」などを提供してきたが、ランデスクの運用管理ソフトと組み合わせることで、ハードとソフトを一括管理できる仕組みが提供できる。「仮にサーバーがダウンしても、ハードに異常がなければ遠隔で100%障害復旧できる」(米山康・チャネルセールスマネージャー)と、ネットワーク内の機器を物理的に統合し、システム運用管理を自動化してセキュリティを安定的に保つことができるという。

 また、アボセント製品の分散したデータセンターの全ITインフラとネットワーク機器を統合管理する「DSView3」と、サイクレイス製品のユーザーアクセスやサーバーの健全性に関する情報を一元管理できる「On Board」などを併用することで、「IT管理者は、ネットワークがダウンしても分散したITインフラをリモートで監視・制御・修復できる」(米山マネージャー)という。

 こうした新ソリューションは、アボセントとサイクレイスの国内既存パートナーを介して拡販するほか、大手SIベンダーの統合運用管理ソフトやサーバーを販売するチャネルを獲得し、複合提案できるようにする計画。「2009年には、DRや遠隔運用管理の市場がブレイクする」と、早期に保守プログラム「アボセントケア」を立ち上げ、パートナー教育を拡充することで、顧客への対応を充実させ、案件獲得を増やすことを目指す。