弥生(飼沼健社長)は7月3日、大阪市に次ぐ2番目のカスタマーセンターを札幌市に開設した。今年4月には、同市内に製品テストの「札幌QA(Quality Assurance)センター」をすでに稼働させているが、これと合わせ「札幌カスタマーセンター」として正式にオープンした。2009年度(09年9月期)までにカスタマーセンターを100ブース規模(人員110人)にするほか、将来的に開発部門も置く計画だ。

 弥生の「札幌カスタマーセンター」は敷地面積約50平方メートル。初日には、16人を雇用してスタート。初年度(07年9月期)は正社員、契約社員、派遣社員を含め34人を雇用する計画。契約社員はすべて現地採用し、一定の条件を満たせば社員登用も促進する。札幌市から「雇用創出型ニュービジネス立地促進補助金」を受け、同社が講師とテキストを用意し、市内で業務ソフトや会計などに関する講習会などを開いて、地域に貢献する。

 同社の主力製品「弥生シリーズ」の有償サポート契約ユーザーは約14万。契約料は、売上高の半分以上になる。同センターでは、この全国ユーザーからのサポートを受ける。五月女尚・取締役兼執行役は「センターで業務や会計に関する知識やスキルを身につけ、税理士や会計士を目指すことができる」と、人材輩出企業として札幌市の人材育成・雇用に力を発揮する方針だ。

 開所式で飼沼社長は「札幌市進出に当たり、市から支援を受けた。『弥生スタイル』で市にお返しする。札幌市の失業率は減少する傾向になく、市と共同でこうした問題解決に協力する」と挨拶した。また、札幌市の福井知克・経済局長は「札幌市が業務ソフトウェアトップの弥生の一大拠点になるのは嬉しい。北海道の有効求人倍率は0.5%台に低迷。特に市内は若い人が多く、人材は豊富であり、弥生にどんどん採用してもらいたい」と期待を込めた。

 同センターの雇用計画は、08年度までに66人、09年度までに110人を採用する計画。飼沼社長は「有効性が高まれば、第2、第3の拡張もありうる」と、計画を超える拡充も示唆した。北海道内には、他県に比べIT技術者の人数が豊富で、「新たな部門の札幌進出も検討している」と、開発部門を札幌に置くことも視野に入れている。