NECエンジニアリング(井上憲治社長)は、近距離無線通信方式「ZigBee(シグビー)」関連事業の本格化を図る。無線モジュールの拡販に加え、製品・サービスの提供を拡大。2008年度(09年3月期)に10億円の売上規模を狙う。

 「ZigBee」とは、世界標準規格の近距離ネットワークで、IEEE802.15.4に準拠している。10-70メートル間でデータ通信が可能で、メッシュ型やツリー型のネットワークを構成。アクセスポイント同士がデータを中継することにより、直接電波の届かない端末間でも通信できるのが特徴で、一部の端末が停止した場合でも迂回経路を使って通信を継続できることになる。センサや制御用途などに適しており、ビルオートメーションシステムをはじめ、エネルギー管理や環境制御、テレビやビデオのリモートコントロールなどに応用できるといわれている。

 また、単三電池1-2本で1端末を最低でも3か月程度は動かせるなど低消費電力と低コストな点で注目を集めている。同通信方式の使用を確定した団体「ZigBee Alliance」にワールドワイドで250社以上が加盟。日本では、20社以上が参加しているほか、「ZigBee SIGジャパン」の設立で国内市場への普及を促す活動が進んでいる。

 同団体の参加企業であるNECエンジニアリングでは今年度からZigBee関連事業を本格的に手がけることにした。このほど無線モジュールや開発用スターターキットなどの販売を開始。スターターキットについては、6か月間で300セットの販売を見込む。

 さらに、今年度から製品・サービスの開拓を推進。「ZigBee PAN(パーソナル・エリア・ネットワーク)」をインターネット上で管理可能なプラットフォーム「ZigBeeセンサネット・システムプラットフォーム」の提供を開始した。齋藤和正・営業本部マーケット企画部マネージャーは、「上期には、導入の成果が出る」という。モジュールや製品・サービスの提供により、「08年度には中核事業の1つして確立する」と、10億円規模の売り上げを見込む。