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アッカ WiMAXでアライアンス強化へ 既存事業との相乗効果も

2007/08/06 21:45

週刊BCN 2007年08月06日vol.1198掲載

 アッカ・ネットワークス(木村正治CEO)は、WiMAX免許を取得することでSIerなどベンダーとのアライアンス強化を図る。新しい市場で主導権を握ることが狙いで、既存事業との相乗効果にもつなげる方針だ。

 アッカの木村CEOは、「WiMAXの免許を取得するだけではビジネスは成り立たない。いかに、さまざまなベンダーとアライアンスを組めるかが新しい市場の形成やビジネスを確立させるカギになる」とみている。同社では、オープンなプラットフォームの構築で、回線サービスがメインという通信業界のビジネスモデルを覆そうとしており、「顧客の視点に立ったサービス提供に徹底する環境を作りたい」考えを示す。

 そのため、WiMAX免許取得の際には他の通信事業者との連携を視野に入れている。「中立的な立場で業界変革のハブになる」と、市場で主導権を握ることを最大の狙いとしている。

 WiMAXの周波数は、今年秋をめどに総務省から割り当てられる予定だ。通信事業者による免許取得に向けた激しい争奪戦が繰り広げられているのが現状で、アッカは業界で最有力候補との呼び声が高い。こうした点から、アッカでは着々と免許取得に向けた取り組みを進めており、今年7月にWiMAX関連事業を手がける子会社「アッカ・ワイヤレス」を設立。6月には、免許取得には「3G携帯電話事業者の出資比率が3分の1」という規定があることから、NTTコミュニケーションズの資本比率を下げることでNTTグループとの関わり合いが薄いことをアピールした。

 また、WiMAXと既存事業との相乗効果を見い出す目的で各事業を分析。コンシューマ向けを中心としたDSLを成熟で確立した市場と位置づけ、事業に関してはコスト削減や市場シェアの確保を重視。法人向け市場については、成長が期待できるとみて製品・サービスの増強に力を入れている。WiMAX免許を取得することで、「コンシューマ向けで既存ユーザーへのワイヤレスサービス、法人向けでソリューションのラインアップを増やすことにつながる」としている。
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