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理研など、世界最高性能の次世代スパコン開発へ、2012年の完成目指す

2007/09/18 22:20

 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は9月14日、10ペタフロップス級の性能を持つ次世代スーパーコンピュータのシステム構成を決定したと発表した。今後、このシステム構成をもとに、本格的に詳細設計を進める。なお、開発は、理研と富士通、NEC、日立製作所の3社で共同で実施する。

 次世代スーパーコンピュータ・システムは、文部科学省が推進する「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクト(次世代スーパーコンピュータ・プロジェクト)の一環として、理研の次世代スーパーコンピュータ開発実施本部が中心となって、世界最高性能の達成を目指して開発を進めているもの。理研が検討し、文科省の評価を経た次世代スーパーコンピュータのシステム構成案について、総合科学技術会議による評価が終了、その結果を受け、理研としてシステム構成を決定した。

 今回開発するシステムは、スカラ部とベクトル部で構成する複合汎用スーパーコンピュータ・システム。複雑系問題、多階層問題などシミュレーションの革新を先導する計算環境を提供する。また、45nm半導体プロセス、光インターコネクトなどの最先端技術を採用し、省電力、省スペースを実現しながら、LINPACK性能10ペタフロップスの達成に加え、アプリケーションの実行でも世界最高性能を目指す。

 今後、09年度からの製造開始に向けて詳細設計を行い、2010年度の稼働、2012年の完成を目指す。
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外部リンク

理化学研究所=http://www.riken.go.jp/

富士通=http://jp.fujitsu.com/

NEC=http://www.nec.co.jp/

日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/