富士通(黒川博昭社長)がブレードサーバー事業の拡大に本腰を入れる。これまで他社と比べて消極的だった取り組みにメスを入れ、専門組織の設置をはじめ、拡販キャンペーンや販売代理店とのパートナーシップなど強化策を次々と打ち出した。これにより、今年度(2008年3月期)の売り上げ伸び率は前年度比2倍以上とする。

 同社は今年度上期、ブレードサーバーの販売が台数、金額ともに前年度の2倍強を達成する見通し。この勢いを維持するため下期に向け体制を強化し、社長直轄の専門組織「ブレードサーバビジネスプロジェクト」を設置した。

 田中豊久・ブレードサーバビジネスプロジェクトシニアマネージャーは、「社内でブレードビジネスに力を入れていくという機運が高まっている」と自信をのぞかせる。芝本隆政・パーソナルビジネス本部パーソナルマーケティング統括部PRIMERGYグループプロジェクト部長は、「従来は、PRIMERGYグループの1製品として販売してきたが、ブレードだけはタワーやラックマウントなどのサーバーとは異なるという意味合いで専門組織を立ち上げた。しかし、販売については引き続き、当グループでも行っていく。販売部署が増えたという点も含め、拡販体制が整ったことになる」と語る。

 販売面での具体的な強化策については、販売代理店への支援策として優良20社を中心に教育プログラムの拡充や、検証センターの設置によるベンダー製品との製品・サービスの創出、“おすすめパターン”と銘打ったセールスマニュアルの作成などを実施。また、工場の出荷時にシステムをセットアップするサービスも提供。「開梱して電源を入れれば、すぐにブレードシステムが使えるといったユーザーニーズに対応した。しかも、カスタマイズよりもコストが安い」という。キャンペーンで安価な点を積極的に打ち出す計画で、「これまでも期間を定めて実施していたが、他社と比べるとインパクトが薄かった。アピールの仕方やタイミングなどを見計らって定期的に実施していく」としている。製品面では、システムの運用管理面で簡便性のニーズが多いことから、同社が売りとしている自動化機能を前面に押し出すほか、他社が先行して相次ぎ開発した100ボルト電源に「今年度中には対応する」予定。

 こうした取り組みで、ブレードサーバーの売上高を「当面は、2倍以上の成長率を維持していく」方針。マーケットシェアについては、「伸ばすことに力を入れないわけではないが、収益性を保つことが先決で、とくに気にしてはいない」としている。