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アクセンチュア アウトソーシングの新形態を提唱 求められるITガバナンス対応

2007/11/12 22:25

週刊BCN 2007年11月12日vol.1211掲載

 システム設計・開発・運用およびアウトソーシングを手がけるアクセンチュアは、新たなインフラストラクチャ・アウトソーシングの形態として、「ワンストップ・アウトソーシング」を提唱している。ワンストップ・アウトソーシングとは、メインフレーム時代の「フル・アウトソーシング」や、オープンシステム時代における「マルチ・アウトソーシング」が持つ課題を解決したものと、同社では位置づける。

 同社が提唱するワンストップ・アウトソーシングについて、アウトソーシング本部の市川博久シニア・マネージャーは次のようにコメントする。「フル・アウトソーシングは、ユーザー管理負荷を低減する一方、ベンダー主導となるために、ブラックボックス化し、コントロールしにくいリスクがある。また、マルチ・アウトソーシングは、個別検討に基づき最適なソリューションを得られるものの、複数の技術やベンダーを管理する高度な手法が求められる。これに対してワンストップ・アウトソーシングでは、最適ソリューションの選択肢を担保しながら、管理工数を抑止できる」。

 現在、ワンストップ・アウトソーシングを提供できるアウトソーサーはひと握りとし、その条件として、(1)ITガバナンス策定/IT変革ケイパビリティを保有していること、(2)柔軟なメニュー設計ケイパビリティ/サービス管理フレームワークを保有していること、(3)サービスデリバリーモデルとして生産性の高いIT工業化プロセスを敷いていること──をあげる。

 「高度なサービス管理能力と、デリバリー提供能力に加え、顧客企業のビジネス戦略に対するITの迅速性、固定IT支出の削減に向けた仕事量の減少などといったITガバナンスの策定、導入に対しても積極的に関与していくことがアウトソーサーに求められる」(アウトソーシング本部統括エグゼクティブ・パートナーの中島康雄氏)としている。

 アウトソーサーの今後の成長には、ITガバナンスにまで踏み込んだ対応能力が求められることになる。
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