東芝ソリューション(梶川茂司社長)は、基盤技術の整備に力を入れる。IT投資が堅調に推移し、受注環境が比較的良好な今のタイミングで先行投資を加速。次の成長に結びつける考え。

 基盤技術でのポイントはXML技術を活用した新しい商品づくりや、ソフトウェアの部品化の推進、組み込みソフト開発におけるハードウェアシミュレーション技術の活用による生産性の向上などで、同社の強みを生かせる分野へ重点的に投資する。

 XMLは独自に開発したXML専用データベースソフト「TX1」をベースに発展させる。業務の細部にわたって法令との照合が求められる金融業のユーザーからは、社内規定集や法令集をXML化し、TX1で管理するアプリケーションソフトに引き合いが急増。また、一般企業からも内部統制を維持していくための規定集を管理する用途で納入が進んでいる。

 規定集などのテキスト文書をXML化するソフトは他社でもあるが、「日本語を解析し、重要な言葉を抽出。これに基づいて出典元や引用先へのリンクを張り、XML専用データベースで高速検索する技術は当社のオリジナル」(技術全般を担当する遠藤直樹・技監)と胸を張る。

 ソフト開発では、ソフト部品の標準的な組み合わせを体系化した「CommonStyle(コモンスタイル)」を今年春に策定。SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づくもので、XMLデータの統合やビジネスプロセス管理などサービス単位での部品化を急ピッチで進める。サービス化を進めることで、ここ数年のうちにソフト開発費の1割程度を削減する計画。

 組み込みソフト分野では、グループ会社のインターデザイン・テクノロジーが中核となって開発したハードウェア環境をソフトウェアでシミュレーションする「仮想プラットフォーム開発キット(VPDK)」の活用を進める。これにより、ハードウェアの完成を待つことなく、組み込みソフトを先行して開発することが可能になるため、開発期間の短縮が図れる。

 11月1-2日にかけて都内で開催した展示会「東芝ソリューションフェア2007」で、こうした技術を顧客向けに公開したところ、「非常にいい反応を得た」(遠藤技監)と自信を示す。基盤技術の整備を通じて、価格競争力や品質の向上、SOAやXMLを活用した先進的なシステムの提案力をより一層高めていく方針。