データ変換・活用ソフト開発のビーコンインフォメーションテクノロジー(ビーコンIT、坂本桂一社長)は、中堅中小企業向けのデータ活用システムの拡販に力を入れる。企業で使うデータを収集し、データウェアハウスで分析する用途などでデータ活用システムの需要は拡大している。だが高度な技術を必要とするため従来、中堅中小企業には売りにくい商材とされてきた。同社では、NECと共同してシステム運用を支援するサービスメニューを強化することでユーザーの負担を軽減。データ活用システムの販売増に結びつける。

 システム運用支援サービスは、ビーコンITの主力商材でデータ変換・活用ソフト「Waha!Transformer(ワッハ!トランスフォーマー)」と、NECの中小企業向け統合運用管理ソフト「WebSAM(ウェブサム)オフィス」の組み合わせを対象に提供する。WebSAMとは2003年から本格的な連携を強めており、両製品の連携効果を高めるのが狙い。

 ビーコンITのWaha!Transformerは累計1000社のユーザーに納入しており、ユーザーへの技術サポートを通じて運用に関するさまざまな技術情報を蓄積してきた。だが、蓄積した運用ナレッジを顧客に提供する有効な手段が不足していた。保守サポートの契約を結ぶケースは多いものの、製品に関するサポートが基本。今回のようにWebSAMと組み合わせて運用するケースでは、結果的にシステムを販売したSIerが運用支援を負担することもあった。

 こうした課題を解決するため、両製品の運用に関するナレッジをNECと共同して蓄積。08年3月からをめどに有料で販売する。ユーザーは運用面で問題が発生しても、ナレッジデータを参照し、「何を行えばいいのかの対処方法を分かりやすいメッセージで支援できるようにする」(ビーコンITの木芳之・技術部次長)。ビーコンITはここ数年、SIerなど販売パートナーを拡充してきており、間接販売をよりスムーズに進める効果もあるとみる。

 NECのWebSAMオフォスは、初期導入価格10万円からの中小企業向けバージョンで、ビーコンITも中堅中小市場を重視している。情報システム部門の人数が少ない中小企業でも、「比較的容易に運用できる」(NECの菅和則・第一システムソフトウェア事業部主任)仕組みを整備することで、販売増を狙う。

 中堅中小企業向けでは、ITに投資できる費用が限られているため、運用支援サービスをメニュー化し、割安な価格で提供することで、トータルでの維持コストを軽減。結果的に両社製品の付加価値を高め、販売を担うSIerの負担も軽減する効果も期待できる。同サービスの名称は「Waha!Transformerナレッジ・オプション(仮称)」で、初期価格は50万円からを予定。今後3年間で100セット以上の販売を見込む。