【上海発】中国のオンラインゲームの「上海巨人網絡科技有限会社」(以下、ジャイアントネットワークス)が11月1日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。

 IPO総額は10.45億米ドルで、翌日の終値でマーケットバリューは52億米ドルに達し、中国一のオンラインゲーム企業になった。

 近年、中国のオンラインゲーム産業は急成長を遂げている。

 調査会社のIDCによると、中国オンラインゲーム業界の2006年度の売上高は8.15億米ドルで、前年比73.5%増に達した。IDCの予測では、2011年にこの数字は30億米ドルに達し、06-11年の5年間で、年間平均30.2%の伸びを見込んでいる。

 絶好調な景気を背景に07年以来、数社のオンラインゲーム企業が海外で上場したが、なかでもジャイアントネットワークスは一番脚光を浴びている。NYSEに上場した中国初のオンラインゲーム企業であることや、他社よりIPO額が多いことがその理由だが、創業者が、それまで主に健康製品の製造・発売に携わっていたことも注目を集める要因となっている。

 IPOのための事業内容説明書によると、同社の07年6月30日までの上半期だけで、税引後の純収入が6.874億元(約9030万米ドル)、純利益は5.123億元(約6730万米ドル)だった。

 ジャイアントネットワークスの上場は、中国のオンラインゲーム産業に数多くの変化をもたらしている。

 第一の変化は、自主開発が主流になりつつあることだ。かつては海外の成熟した製品のライセンシーからスタートしたが、現在では国産ゲームが市場の60%を占有、国産化が軌道に乗りつつある。

 第二の変化は、オンラインゲーム産業が製品主導型からマーケティング主導型に進化しつつあることだ。「伝奇」「魔獣世界」などの輸入ゲームが成功したことで、経営者は製品探しに注力しつつあるようだ。

 今後、オンラインゲーム産業は続々と技術、マーケティングなどにおけるイノベーションを迎えるだろう。ジャイアントネットワークスの上場は、株主や投資家に巨額の利益をもたらすと同時に、中国オンラインゲーム産業の発展に数多くの啓発や再認識を与える可能性が高い。
 魏鋒(ウェイ・フェン=ACCS上海事務所所長、shanghai@accsjp.or.jp)