パソコンをベースに1000億円の売上規模へ──東芝情報機器(山下文男社長)は、今年10月末に移転した新社屋(東京・豊洲)で販売代理店向けに事業戦略を公表、支援策の強化を打ち出した。同社の売上高は、2007年度(08年3月期)で900億円の見通し。東芝テックビジネスソリューション(TTBS)にプリンタ事業を移管し、プリンタ事業抜きのビジネスで、これまで果たせなかった1000億円の壁を近い将来に突破することを目指す。

 同社は今年10月末、複数拠点に点在していた本社機能を東京・豊洲の新社屋に集約。今年4月1日には東芝パソコンシステムの直販営業部門を統合し、法人向け国内パソコン販売を再編しており、「新社屋で統合が図れたことは事業拡大を図っていくうえで重要なポイントとなる。今後は、全社一丸となって成長できる」と自信をみせる。

 国内パソコン市場をみると、落ち込んでいるとはいえないものの、コモディティ(日用品)化という点では厳しい状況にある。「いかにシェアを高められるか、強化策を講じなければならない」。05年10月にプリンタ事業をTTBSに移管し、販売代理店制度(旧TIE会)も移したことで、約2年が経過した現在でも本格的な販売代理店制度を設けていなかった。そこで、新社屋への移転にともない、販売代理店向け支援強化策を打ち出したことになる。

 具体的には、新販売代理店制度を策定。各戦略の情報配信を拡充していくほか、セミナー内覧会の実施、各販売代理店の詳細な紹介や受発注システム搭載の販売専用サイトを設置。また、パートナー営業担当者の増員、仕様提案やペリフェラルサービスを含めた案件獲得の支援を強化した。さらに、販売代理店の自社製品とパソコンの組み合わせによる新しいシステム・サービスの創造、SMB(中堅・中小企業)に対するセキュリティサービスの導入促進などを図っていく。

 製品面では、コモディティ商品と脱コモディティ商品に分類し、両方で利益を確保できるような体制を敷く。コモディティ商品では、ワールドワイドでの出荷量を生かし、徹底的に生産コストを削減。一方、脱コモディティ商品では、薄型や軽量、耐久性、セキュリティなど差異化機能を搭載したモデルの品揃えを増やすことで、ユーザー企業のリプレースを促していく。

 同社は、代理店経由のパソコン販売比率が60%を占めている。代理店を通じた販売をいかに拡大していくかが事業拡大のカギを握る。