ネットワークセキュリティ関連機器メーカーの米ティッピングポイントはIPS(侵入防止システム)とNAC(ネットワークアクセスコントロール)を組み合わせた統合ビジネスに着手する。IDS(侵入検知システム)が主流の日本市場でIPSを広めることが狙い。自社製品の連動性が高いことを訴えることで販売代理店を増やしていく。

 同社は、IPS製品を主力にワールドワイドでビジネスを手がけている。米国では堅調に業績を伸ばしているものの、「アジア地域のなかでも、日本は成長が鈍い」と、アジア地域の副社長でセールスとマーケティングを担当するディビッド・M・シュメルツ氏は打ち明ける。日本では、IPSのニーズが高まっている一方、価格が高いなどの理由でIDSが主流であることから「IPSに付加価値機能を搭載しなければ普及しない」。そこで、NACとの組み合わせで拡販を図ることに踏み切った。

 現段階では、アプライアンス製品などを発売していないものの「IPSとNACの機能を搭載したプラットフォーム製品を近く市場に投入する」計画。自社製品として販売することに加え、「サードパーティへのAPI(アプリケーションプログラムインターフェース)提供も検討する」という。なかでも、日本で販売代理店の開拓を重視。これまではディストリビュータを販売代理店として獲得してきたが、「今後は、システムベンダーとのパートナーシップを深めていきたい」考え。今年11月には、NTTアドバンステクノロジと販売契約を結んでいる。

 NACは、ユーザー企業のシステム管理者がネットワークにアクセスしている「誰」や「いつ」「どこで」「どのくらいの期間」を把握できる。一方、IPSはネットワークへの不正侵入を検知した際に接続の遮断といった防御をリアルタイムに行う機能を持っている。NACとIPSでネットワークの不正侵入を防ぐことに加えて不正侵入者を特定することが可能。ITシステムによる内部統制が高まっているなか、両機能を組み合わせることで、同社は日本でユーザー企業を増やせると判断したことになる。