NTTコムウェア(今井郁次社長)は、リアルタイムに多視点3D映像の作成が可能な「Depth Mapped(デプスマップド)3D技術」を開発した。特殊な機器を使わなくても3D映像を作り出せるという手軽さが売りで、広告や販売促進で活用が進みそうだ。同社では、2008年後半をめどに商用化を目指すという。

 「Depth Mapped 3D技術」は、ビデオカメラ2台を使って撮影した映像から被写体の“奥行き映像”を生成、その奥行き映像を、撮影し続けている映像に重ね合わせることで3D映像の作成を可能とした。通常、3D映像の閲覧は1視点か、特殊な眼鏡による複数視点が可能だったが、特殊なレンズを配置したディスプレイにより裸眼で複数視点から見ることを可能とした。また、実写映像だけでなくコンピュータグラフィックに適用していることも特徴だ。

 この技術を開発した理由について、研究開発部の小河原成哲・担当課長は、「企業が広告や販売促進で3D映像を使う際、コンピュータグラフィックの制作などで相当なコストがかかっている。手軽な価格でリアルタイムに3D映像を作成したいというニーズに対応した」としている。

 最近では、「デジタルサイネージ」と呼ばれる屋外での電子ポスターや看板が登場してきている。今回の技術は、「家電量販店などで販売されているデジタルビデオカメラで撮影が可能」。ブロードバンドや薄型ディスプレイの普及による広告や販売促進の変革に対応したというわけだ。また、「博物館や科学館などの文化施設で、展示物を立体的に映し出すというニーズも出てくるだろう」とみている。さらに、遠隔での診察をはじめとした医療関連でも活用できることを想定している。

 現段階では開発したばかりということもあり、同技術を使ったビジネスに着手していない。しかし、「今年後半をめどに商用化につなげたい」考えを示しており、ユーザー企業や販売代理店の新規開拓が今後の課題といえそうだ。