RSコンポーネンツで実績

 ソフト開発のアドス(青木雅裕社長)は、ウェブEDI(電子データ交換)技術の応用でビジネスを伸ばす。EDIとネット通販の仕組みに共通項が多いことに着目。ネット通販会社の保守点検業務にウェブEDI技術を応用することで新しいマーケットの開拓を進める。電子部品などのネット通販を手がける英国系ネット企業のアールエスコンポーネンツ(RSコンポーネンツ、浜本宏社長)に納入するなど実績も出始めている。

 アドスはXMLやEDI関連の自社アプリケーションソフトを多数開発。今回のケースではウェブEDIの操作を自動化するツール「SiteArc(サイトアーク)」をネット通販分野に応用した。

 ウェブEDIは気軽に導入できる反面、インターネットブラウザへの入力作業が煩雑で人手に頼るデメリットがある。SiteArcは簡易プログラムのスクリプト言語で入力手順を記述することで作業を自動化。弱点の解消が評価されて「引き合いが急増している」(アドスの加古俊彦・セールスプロモーション部長)という商材だ。

 納入先のRSコンポーネンツは電子部品や半導体など約12万点の商品を販売する大手ネット通販会社である。システムの維持管理は英国本社で行うが、商品データの入力やウェブサイトに正しく反映されたかどうかの確認作業は日本法人の仕事。従来はほぼ手作業でデータを照合していたが、昨年10月からは段階的にアドスのウェブEDI用のツールを使った自動化に取り組む。

 ネット通販ではブラウザを使って検索や発注などの操作を行う。このため動作確認は「ユーザーの利用環境と同じ、ブラウザを使うのが望ましい」(RSコンポーネンツの真也・e─Commerce Operation ウェッブマスター)。サーバー上では動作を確認してもブラウザ上でも正常に動作しているとは限らないためだ。しかしブラウザを操作するのは手間がかかり、効率が上がらない。アドスが持つウェブEDI技術はネット通販と共通項が多いことに着目し、採用を決めた。

 RSコンポーネンツでは大口顧客向けに専用の電子購買システムを個別に提供している。顧客企業の購買システムと直接接続し、伝票のやりとりなどの業務負担を軽減する。だが、顧客先のシステムと直結しているだけに、動作検証ではブラウザの動作を途中で止めてデータを抜き出すなど複雑な作業が必要になる。こうしたイレギュラーな操作も簡易なスクリプトの記述だけで実現できる柔軟性も評価されている。

 今後は自動化する検証作業の範囲を段階的に広げ、かつ各国のグローバル拠点でも業務効率化に役立てられないかどうかを検討する予定だ。

 一方、アドスではウェブEDI用のツールをネット通販分野にも応用していくことでビジネスの伸長につなげる。数年前までは受託研究や個別企業向けのソフト開発が事業の中心を占めていた。今後は持ち前のXMLやEDI技術を駆使したオリジナル製品の品揃えや適用範囲を広げる。早い段階で自社製品をベースとしたビジネスの比率を売上高構成比で50%以上に拡大。他社との差別化を進めて競争力を高める。