法人事業の拡大を図る

 アドビシステムズ(ギャレット・イルグ社長)は、拠点の開設やポータルサイトの立ち上げで販売代理店への支援を強化する。既存代理店とのパートナーシップ深耕や新規パートナーの開拓で、法人向け事業の拡大を図ることが狙いだ。

 同社は、西日本地域のビジネスを手がけていくための拠点を4月に大阪で開設することを明らかにした。開設当初はスタッフが5人。ほとんどが営業担当者という。

 最近では、首都圏以外にオフィスを構えることで販売代理店とのパートナーシップ深耕を果たしているベンダーも多い。イルグ社長は、「西日本は需要を掘り起こせる重要な地域。拠点の設置で営業案件の獲得を加速させる」としている。

 また、3月中に販売代理店向けポータルサイトの立ち上げを計画する。販売代理店とのパートナーシップに合わせた支援策をサイトでメニュー化。最新技術の情報を配信するほか、ブログやコミュニティ、トレーニング資材の貸し出しサービスなどを提供していく方針。

 最近は、RIA(リッチインターネットアプリケーション)実行環境「AIR(Adobe Integrated Runtime)」や、RIA構築に向けた統合開発環境である「Adobe Flex3」などの市場投入によって、「プラットフォーム・プロバイダとしてポジションを確立する素地が固まった」としている。こうした開発環境をOEMで提供するほか、販売代理店であるSIerの活用を促すことで「大企業から中堅・中小企業までを網羅する新しいソリューションが提供できるようになる」と断言。販売代理店に新技術を採用してもらうため、支援制度の強化が必要と判断した。

 これまでも、「Acrobat」などを中心にシステム・サービスの提案で法人向け事業に力を注いできたものの、「マーケットでは、コンシューマ向けパッケージベンダーという印象が強い。こうしたイメージを打破しなければならない」としている。過去のマクロメディア買収を含め、製品ラインアップを次々と増やし、大幅に事業領域が広がっているなか、「それぞれのユーザーニーズに応えられる“バリュープロポジション”を提供していくためには販売パートナーの力が必要」と訴える。