SaaSサービス提供のラクラス(北原佳郎社長)は、人事・給与情報システムとBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のセットサービス「Lacrasio」で、他社との協業を強化する。セミナーや展示会を通じた直接販売で顧客を獲得しているが、今後は人事コンサルティングサービスやアウトソーシング提供会社、社会保険労務士法人などとのアライアンスも開拓する。

 「Lacrasio」は、人事・給与情報を効率的に管理するためのウェブ型ワークフローソフトと、人事情報DBの構築・管理、給与計算システムをネットワークを通じて提供するSaaS型サービスだ。社会保険手続きに伴う届け出などBPOサービスも合わせて提供する。

 ワークフローソフトは自社開発で、画面のデザインやインタフェースでは特許を取得している。顧客はシステム構築・管理する必要がなく、規定レベルのネットワーク環境を整備し、専用のシンクライアントを設置すれば、ウェブブラウザを通じて人事や給与情報の登録・変更といった管理や給与計算ができる。参考価格は、従業員100人の場合で初期費用250万円、年間660万円。

 富士通の人事部門などを経て、ソフトバンクの総務人事本部長を務めていた北原社長が同社在籍時に考案し、2005年にラクラスを設立してサービスを始めた。従業員100-300人の企業を中心に、約30社の顧客を獲得している。「給与計算や人事情報の預かりサービスは他社にもあるが、ワークフローやBPOサービスも含めた人事関連の総合サービスは当社以外にない」(北原社長)。ワークフロー単体の提供など複数のサービスメニューを用意しているが、「顧客の約90%はフルメニューで導入する」という。

 今年度(08年12月期)の業績見込みは、売上高5億円で最終利益8000万円。来年度は売上高15億円、最終利益3億円と大幅な拡大計画を立てている。さらに顧客を増やすためには、自社人員の営業だけでなく、他社とアライアンスを組み、パートナーとともに市場にアプローチする施策も進めることにした。人事コンサルティングやアウトソーシングサービスに強みを持つ企業、社会保険労務士法人と協業体制を組むために、交渉を進めていくという。