マイクロソフト(ダレン・ヒューストン社長)のソフト開発ツール「Microsoft Visual Studio 2008」が好調な滑り出しを示した。2月1日に発売し「リリース後1か月で過去最高の出荷」(市橋暢哉・デベロッパービジネス本部業務執行役員本部長)を記録。需要を見込んでいた大規模ユーザーだけでなく、中小の開発会社からの引き合い増加が貢献している。4月からソフト開発にも義務づけられる「工事進行基準」への対応機能などを訴え、さらに拡販を図る。

 「Microsoft Visual Studio 2008」は、アプリケーション開発ツールで約3年ぶりのバージョンアップ製品。大規模ソフト開発向けの「同Team System」と、小規模開発向けの「同Professional Edition」および「同Standard Edition」など複数タイトルを用意する。ソフト開発のライフサイクル全般を一元管理し、効率的な開発を支援するアプリケーションライフサイクルマネジメント(ALM)関連機能などを増強した。

 2月1日にボリュームライセンスを発売し、同月8日にはパッケージ版をリリースしたが、出荷は過去のバージョンと比較して最も順調に伸びているという。市橋本部長は、「『Team System』の伸びはある程度織り込み済みだったが、中小規模向けモデルの出荷本数は予想以上。どのモデルもまんべんなく売れ行きは好調」と出足の良さに手応えを感じている。

 なかでも、「Team System」では4月からソフト開発でも義務づけられる「工事進行基準」への対応を支援する機能が評価を得ているようだ。「工事進行基準」とは、長期請負工事契約における会計上の基準で、プロジェクトの進捗状況に合わせて売り上げを分散計上することが求められる。これまで多くのソフト開発会社は、開発が終了した時点で売り上げを一括計上していたが、4月以降は基本的に認められなくなる。工事進行基準が義務づけられれば、正確な原価見積りや要件定義、仕様、開発スケジュール管理などが必要になる。

 「Team System」のなかの1製品でプロジェクトとバージョン管理、作業項目トラッキングなどが容易に行える「Team Foundation Server」とプロジェクト管理ツール「Microsoft Office Project」を組み合わせ開発を管理することで、「同基準に対応した開発体制を築くことができる」(市橋本部長)ことが、ユーザーの買い替えやアップグレードを促進している要因。4月までに工事進行基準への対応が終わる開発会社は少ないとみて、今後も積極的に「工事進行基準」対応支援を謳い、販売本数の拡大に結びつけたい考えだ。