H3Cテクノロジージャパン(陳宇耀社長)が売上高を2倍に増やして成長軌道に乗った。本社は中国にあるが、日本に適したビジネススタイルを追求。販売代理店とのパートナーシップを深めることで知名度をあげ、マーケットシェアの拡大を図る。

 昨年度、H3Cテクノロジーのワールドワイドの売上高は日本円で約900億円。2003年の会社設立から昨年度まで年平均70%程度の成長率で推移している。日本法人はワールドワイド以上の伸びを示しており「昨年度は2倍以上の成長を遂げた」(山本憲・営業本部長)と自信をみせる。昨年度が好調だったことから、「今年度は一段と日本市場での知名度を上げる」ことに力を注ぐ。

 知名度向上には拡販体制の強化が必要。そのため、日本に適したビジネススタイルの構築に踏み切っている。ウェブやマニュアルの日本語化をはじめとして、総合カタログの作成などに着手した。日本企業や日本で長くビジネスを手がける外資系企業にとっては当たり前のことだが、「本社が中国ということで、日本の風習や文化を理解してもらえなかった点が多々あった。しかし、最近では本社も日本でのビジネスを十分に把握している」。日本法人の大半が中国人スタッフであったのを、日本人スタッフを中心とする体制に再編したことも業績伸長に効果をあげているようだ。

 H3Cはワールドワイドでシスコシステムズやアルカテル・ルーセントに次ぐシェアを獲得しており、他社と比べて低価格であることが最大の強みだ。

 一方、日本ではシェアが低い分、低価格以外の点で訴えることができなかったのが弱みだった。しかし、最近は製品の機能差がほとんどなくなっている状況であるため、“安かろう、悪かろう”というイメージが払拭されつつある。低価格で他社と同程度の機能を持つ製品としてアピールしていけば、日本市場でのシェアを覆す可能性を秘めているといえそうだ。このほど、ネット広告代理店のサイバーエージェントがブログなどコンシューマ向けウェブサービス提供の設備強化に向け、データセンターでのネットワークインフラにH3C製品を採用。200台のスイッチを導入した。「スイッチはトラブルが付き物といわれているが、故障率はゼロ。運営側にとっては願ってもない製品」(サイバーエージェントの吉川出・新規開発局インフラグループ)と評価している。