SIerの日本情報通信(NI+C、富田修二社長)は、EDI(企業間電子商取引)事業を拡大させる。NTTグループや日本IBMなどからEDI事業を段階的に譲り受ける。EDI事業を集約させることで規模のメリットを狙う。ここ1-2年のうちにEDIユーザー数を直近のおよそ2.5倍の3000社に増やす。

 NTTと日本IBMが折半出資したNI+Cは、両社のグループ会社や系列会社のEDI事業を集約し事業拡大を加速させる。これまでNI+Cは、自動車業界を中心に約1200社のEDIユーザーを抱えていた。これにNTTコミュニケーションズの顧客のうち、主に電気電子業界のユーザー約800社を段階的に追加。また、今年1月にグループ会社に迎え入れたNI+Cインフォトレード(旧花王インフォネットワーク)の流通小売業界のユーザーや日本IBM系列のEDIユーザーを取り込むことで「規模のメリット」(富田社長)を追求する。

 もともと得意としてきた自動車業界向けEDIに、電気電子と流通小売業界が加わることで「業界横断的なサービスも拡充しやすくなる」と優位性を訴える。日本IBM系列のEDIユーザーは、約800社がNI+Cへ段階的に移管することから、事業拡大に伴う自然増を含めて、今後1-2年で現在の約2.5倍に相当する3000社にユーザー数が増える見通し。さらにNI+Cインフォトレードのユーザーを上乗せすれば、EDI事業の年商も2-3倍となる見込みだ。

 NI+Cインフォトレードのユーザー数は流通小売業界を中心に現段階では百数十社。だが、同業界はインターネットとXMLをベースにした新しいEDI手順「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」への置き換えが急ピッチで進んでいる。この波に乗ってシェア拡大を図れば、「ユーザー数が大幅に増える」(NI+Cインフォトレードの土岐守・ビジネス推進本部長)可能性もある。花王グループから離れたことで、より中立的な立場でビジネスを伸ばすことが可能になったことも追い風だ。

 EDIには大別して顧客先にシステムを設置する「システム構築方式」と、ネットワークを経由してEDIサービスを提供する「サービス方式」がある。サービス方式はユーザー数が多ければ多いほど1社あたりのコストメリットが生まれやすい。NI+CはNGN(次世代ネットワーク)などの広帯域ネットワークを積極的に活用していくことでサービス型のEDIを推進し、競争力を高める。その一方で、システム構築方式でもパッケージを多用することで効率を高める方針をとる。

 4月からEDI関連の組織を大幅に強化するとともにSI事業との連携も強化。顧客の業務全体の生産性を高めることで商談機会を拡大させる。EDIとユーザーの基幹業務システムをシームレスに接続する、SI案件も視野に入れてビジネスを伸ばす意気込みだ。