総務省が2.5GHz周波数帯に関する免許を付与したことで商用化の実現が可能となった高速通信のWiMAX。果たして、日本で浸透するのだろうか。普及を促すため、推進団体「WiMAXフォーラム」の日本オフィスは活動を強化。モバイル分野では他国を先行するとしている。

 昨年12月末、総務省はKDDI陣営のQCコミュニケーションズ(前・ワイヤレスブロードバンド企画)とウィルコムに2.5GHz周波数帯を割り当てた。日本で次世代高速通信の商用化が実現する第一歩だ。なかでも、QCコミュニケーションズは取得した周波数を使ってWiMAX事業に着手。世界各国で取り組みが進められているだけに、今後の成り行きが注目を集めている。

 こうした状況を受け、普及推進に向けた活動を進める団体「WiMAXフォーラム」の日本オフィスは体制を再編。これまでは、技術的な課題の解決やアプリケーションの検証などがメインだったが、技術や制度上の問題を解決する「技術・制度ワーキンググループ」をはじめ、モバイルWiMAXの普及を図るための「マーケティング・ワーキンググループ」、機器検証の「認証ワーキンググループ」、地域間のデジタルデバイド解消を追求する「地域ワーキンググループ」を設置した。

 日本オフィスの齋藤忠夫代表(東京大学名誉教授)は、「日本は、モバイル分野で重点国家に位置づけられている。1年後をめどにモバイルWiMAXで世界を先行する可能性が十分にある」と、体制強化の必要性を語る。

 ただ、課題も多い。ワールドワイドでは、すでにWiMAXが利用可能になっている地域があるだけでなく、検証ラボが設置されている国もある。しかし、日本では検証ラボの設置は年内とされ、WiMAXの商用化が来年夏頃と遅れをとっている感が否めない。

 総務省の免許付与や普及団体の体制強化で、関連業界をはじめとした市場ニーズがいかに活性化するかがカギを握るといえそうだ。