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日本ネクサウェブ モダニゼーションを推進 新式インターフェース切り口に

2008/04/14 20:58

週刊BCN 2008年04月14日vol.1231掲載

IT資産の有効活用で商機狙う

 リッチクライアントソフト開発の日本ネクサウェブ(藤岡健社長)は、古い基幹業務システムの“モダニゼーション(近代化)”を推進する。クライアント/サーバー型(C/S型)を前提に開発された旧世代のインターフェースを、自社のリッチクライアントソフトの技術を使ってウェブ対応させる。これにより基幹業務システムの耐用年数を延ばし、顧客企業が抱える既存のIT資産を有効活用するのが狙い。

 同社は、旧世代のメインフレームやオフコンのソフトウェア資産を有効活用する用途として、自身のリッチクライアント技術を積極的に適用。リッチクライアントの活用範囲を広げることでビジネスを有利に展開する。

 リッチクライアントは従来のC/S型より自由度が高く、使い勝手がよい。保守運用も容易なインターフェースとして普及が進む。本来は対象とする業務システムの新旧を問わず適用できる性質のものであるが、「北米でレガシーマイグレーションの手法の1つとして引き合いが急増している」(藤岡社長)。同社米国本社では“モダニゼーション”のキャッチコピーでサービスメニューの整備を急ピッチで進める。今後、日本での展開も加速させる予定だ。

 具体的にはこれまで制約の多かった古いタイプの基幹業務システムのインターフェースをウェブ対応させることで耐用年数を延ばす。同社はJavaやAjaxの技術をベースに操作性の高いウェブ対応インターフェースの開発を得意とするソフトベンダーであり、かつ基幹業務システムと結ぶ通信ミドルウェアの開発でも先行する。

 レガシーシステムのウェブ対応インターフェースをゼロから作り直すのに比べて、SIerの開発負荷は「数分の一に軽減できる」と、モダニゼーションの効率化に役立つ。顧客企業からすれば既存ソフト資産を長く使い続けられるメリットがある。

 モダニゼーションの引き合い増加が後押しし、グローバルでの昨年度(2007年12月期)受注高は前年度比約2倍に伸びた。日本での受注構成比は北米に次ぐ規模で全体の約4割を占める。国内のリッチクライアント需要が高まっていることが背景にある。

 今年度は欧州や韓国、中国など他のアジア地区での営業を本格化させることで、グローバルで昨年度と同様の高い伸びを目指す。
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